第34話 俺が最強だ!
「じゃあ始めよう」
監督の声が響く。
スタッフによってベンチに運ばれたはずの監督は、キラキラ王子の「僕が代わりを務めておきますね」の一言で飛び起きた。
一回任せたらその後も延々と監督やりそうだし、やり遂げそう。
監督も乗っ取りが冗談に聞こえなかったのかもしれない。
アニメと白藤さんに関してだけ、生命力を発揮するのよね。
「ガザンからお願いします」
「はーい」
熊さんがマイクの前へ立った。
大きい。
やっぱり大きい。
マイクがおもちゃに見える。
「砂漠は俺の庭だ!」
自信満々で登場したバルガ帝国四天王・ガザン。
直後、砂に埋まって部下に助け出されていた。
基本的におバカキャラなのよね。
パワー一辺倒。
頭脳戦が出来ない。
「俺が最強だ!」
自信満々な声。
けれど全身砂まみれの機械兵。
「そぉれ!」
その五分後。
マンドラゴラ戦隊との戦闘では連携攻撃を受け、巨大な砂団子になって転がっていた。
「OKです」
さすが自称最強。
ほぼ出オチだったわね……。
「ふぅ、緊張したなぁ」
熊さんがホッと息を吐きながら肩の力を抜いた。
そういえば、あの自称最強、どことなく熊さんに似てたわね。
巨大なところとか。
……グッズが出たら買おうかな。




