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第33話 想像より大きかった
熊さん、大きいとは思っていたし、何なら田中の倍はあると思っていた。
「でけぇ」
「わぁ」
レッド役の神崎も結構身長が高いのに、それよりさらに背が高い。
田中に至っては想像以上だった。
私が小人に見えるはずね。
サイズ感が違う。
「大きな方ですね」
「し、ししし、白藤さんは身長が高い人が好きなんですか!?」
熊さんを見上げる白藤さんに、監督が青くなっている。
大丈夫、監督も十分背が高い。
監督比では。
「田中君と並ぶと親子に見えるね」
「わぁ」
白藤さんの言葉に田中が熊さんの横に立ってみる。
田中……あんた、さっきから「わぁ」しか言ってないわよ。
「熊谷さん、台本です」
「ありがとう」
スタッフから台本を受け取る熊さん。
じわっと現場に仲間が増えた実感が湧いてくる。
でもキャラは砂漠の最強兵。
自称だけど。
「監督は今のままで素敵ですよ」
「……」
「監督死亡しましたー」
「ベンチに運べー」
白藤さんの一言に監督が気絶した。
スタッフがテキパキと監督を片付けている。
監督の奇行に対し、スタッフの動きに無駄がない。
経験の差を感じるわね。
頼もしいと言えば頼もしいけれど、これでいいのかしら?




