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第32話 知ってる人だった
扉につっかえている巨大なシルエット。
いや待って、大きすぎる。
肩幅と扉の幅が合ってない!
次の新キャラ担当ってあんなサイズなの!?
「扉新調しなきゃ」
ポツリと聞こえた声に三人で振り向けば、困ったように笑うキラキラ王子がいた。
同時に聞き慣れた声が耳に届いた。
「ごめんごめん」
苦笑いしながら横向きに入ってきたのは――
「熊さん!?」
「こはるちゃん、今日からよろしくね」
料理上手で、ドラムを前にすると人格が変わる。
私の癒し担当、縦にも横にも大きな熊さんだった。
「新キャラの四天王、熊さんなんですか!?」
「サプライズでしょう?」
シャウトする私の背後で、キラキラ王子が楽しそうに笑っている。
サプライズと言えばそうかもしれないけど……。
新キャラに身内を連れて来る辺り、現場の私物化が進んでいない?
このアニメ、どこまで身内で固める気なの?
でも……
建物の所有者、キラキラ王子。
アニメの音楽担当、キラキラ王子。
作詞作曲、音楽指導、キラキラ王子。
監督はいるけど、アニメ進行と白藤さん推しに全力。
問題が出そうになると動くのはキラキラ王子。
最初からこいつのホームグラウンドだった。




