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3:とある噂

ス=スナップ 髭=髭面の男 ハゲ=スキンヘッドの男


 夜中の大森林を散歩していると、馬車を見つけた。


ス「人だ……久しぶりだな」


 焚火の周りで、何か話している様子だったため、気になった俺は気付かれないように呪力を制御して、デカい岩の影に低い姿勢で隠れて話を拾う事にした。


ハゲ「なぁ、知ってるか?」


髭「ああ? なんだよ?」


 噂話を始めたスキンヘッドの男に、髭面の男が鋭い目線を向ける。


ハゲ「この国に出る”呪いの大怪獣”の話だよ」


髭「呪いの大怪獣だと?」


 呪い? 怪獣? それって……


ハゲ「何でもそいつはヤバい「呪力?」っつうもんで近づいた奴の生気を全部一気に吸い取っちまうんだってさ」


髭「その生気とやらを吸い取られりゃどうなるんだよ?」


ハゲ「全身干からびて死んじまうんだ」


 多分俺の事だろうが……随分と尾ひれがついてるな。

いくら俺の呪力でも近づかれただけですぐに生気は奪うような芸当は出来ない。

そもそも生気を奪うなんて芸当、やった事がない。

あくまで俺は相手に呪いを付与してしまうだけ。

まぁ、意図的に相手に強い呪力を注ぐ事は可能だがな。

さっきビッグホーンホッグの時にやった芸当が近いだろう。

恐らくそれに近い場面を誰かに見られたんだと思う。


髭「その”怪獣”?の名前は?」


ハゲ「確か”イグア・ノードン”って言うコードネームだ」


 いや誰だよ!? てっきり”スナップ”だと言うと思ったじゃねぇか!


髭「”ノードン”と言えば、ケルト王国の貴族の名で聞いたことが有るな」


 大丈夫だ。

俺の名前はスナップだ。

この辺りって言うし、特徴も俺みたいだから、マジでビビったぜ。


ハゲ「ケルト王国で思い出したが……国王の奴、”ループ現象”の調査はまだ終わってないらしいぜ」


 ループ現象? なんだそりゃ? 初耳だな。


髭「ああ、一か月を何度も繰り返している現象だろ? ここの所ずっと五月だ。時が止まっているみたいだぜ」


 一か月を何度も繰り返してるだと? ああ、そういえば最近夏や冬が来ないと思ってたんだ。

他にも以前採取した木の実が、次の日には無くなっていたこともあったな。

虫にでも食われたんだろうと思っていたが、合点がいくな。


髭「いま世界は”ループ現象”で混乱中だ。まぁ俺らに取っちゃ恩恵がない訳じゃねぇが……」


ハゲ「逮捕されても現象が起これば実質釈放だもんな」


 逮捕? てことはコイツらお尋ね者なのか? ヤバい奴らの話を聞いちまった。

そろそろ離れるか……


ガサッ!


髭「ん……!? 誰だ!!?」


 やべぇ! 気付かれちまったか!? ここは逃げるぞ!


髭「クソッ逃げ足の速い野郎だ!」


ハゲ「どんな奴だったんだ!?」


髭「分からねぇ! だが、五メートルは有りそうな奴だった!」


 髭面の男は、帽子の向きをただすと、森の奥を指さして言った。


髭「誰だか知らねぇが、盗み聞きとはいい度胸だ。覚悟しておけよデカブツ……」

この話はカクヨム様でも連載されています。


質問


スナップの母親はどうなりましたか?


回答


現時点では生死不明とさせておきます。

スナップが村を出ていったことで、呪いの影響が無くなり、回復しているかもしれません。

ですが、余命一か月と診断されるほど衰弱していたのは事実ですので、その後の話で再開できるかは不明です。

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