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藪AI ~YABU-AI~  作者: KOJHIRO
EPISODE 0
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13/15

幕間:希望が叶ったある被召喚者の場合

 我は、折り合いをつけるべく悩んでいた。


 誰とかって、そりゃあ我自身とだ。


 確かに、エキゾチック美女に抱かれた赤ん坊を観て"あの赤ん坊になりてぇー"と心の中で叫んじゃいましたけどね。


 まさかね。


 それが召喚タイムと重なり高次の存在に届いてこんなになっちゃうなんて、誰が思いますかね。よねえ。


 召喚時の推定年齢は三ヶ月ぐらいだったのが、あれから二ヶ月が過ぎ、推定年齢半年近くとなった我は成長したのだよ。


 がははははは、今では寝返り返りはおろか、お座りも出来るんだぜ。


 クラスメイトたちが魔術講座を受けている片隅で、ハイハイを一足飛びにタッチしようとしたら、一瞬いけたかと感じたけど、脚がプルプルしてバランスを崩し顔面ダイブしてしまった。

 かろうじてサモナー適性があったゆうがスライムを床と我の間に瞬間召喚したおかげで大事には至らなかった。


 ふっ、若さ故の過ちってやつさ。


 不本意ながらクラスメイトに観られていた。騒がれた。とくに女子に。


 以前なら『ブサメンがぶざまを晒した』とか嘲り罵り言われてたのになにか空気が違う。


 高嶺の花と思っていた憧れの女子が駆け寄って抱き上げられた。


 音にすると"きょとん"。ありえへん展開。


 しかし我は脊髄反射で泣き出してしまった。


「あー、びっくりしちゃったのね。もう大丈夫だからね。よしよし」


 くせーっ、くせーんだよっ。汗と香水となんかしらんのとが入り交じってて。我慢でけんわ。


 お風呂も洗濯も充分提供されているのに、この女子への想いは虚像崩壊だよっ。


 思わずこっそり練習していた生活魔術の一つ"クリーンウオッシュ"を連発していた。



 しばらく日が経ち、我は女子どもによく抱き上げられるようになった。

 そして図らずも"デオドラントさま"と呼ばれている。


 我の安寧の日々は来るのだろうか。



 そのまえに、換気扇付けロー。そして、ちゃんと身体を洗えー! 洗濯ぐらいしろー!


 "[試食版]ゆうとまお"で出てきた人物のその後です。

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