6
「初めまして婿殿。あたしは蟒草だ。榧の側近の一人だ。」
蟒草さんはにこりとオレに笑いかけた。
「やっほー婿さん!おれ忍冬!榧の側近でーす⭐︎」
忍冬さんはにこにこしている。
ただ、二人とも目の奥が笑っていなかった。オレのことを信用してないのだろう。
「初めまして。オレは千歳です。よろしくお願いします。」
「…榧、当主会議は一ヶ月後だったよね?」
「…?うん。そうだけど、どうしたの蟒草?」
「見た限り千歳はいろいろ弱そうだ。あたしたち側近が一ヶ月たんまり鍛えたらどうかと思ってね。」
「それ!いいんじゃない?ねぇ千歳?」
「是非お願いします。他の当主に瞬殺とかされたら怖いんで!」
「じゃあ今から千歳、鍛えていい?」
「いい…よ。」
榧、どうしてそんな歯切れが悪いんだ。不安になるだろ。ちょっと待ってくれ紫雲英さん忍冬さんなぜ両手を合わせているんだ。
「え、ちょ、まっ…」
「さ、行くよ千歳。稽古だ、稽古!」
蟒草さんはオレの胸ぐらを掴み、廊下に引きずり出した。
「ご愁傷様千歳…。」「骨は拾ってやろう。」「頑張ってねー千歳」
3人の声がかすかに聞こえた気がした。
「さぁて、千歳。お前はどれくらい強いんだい?」
引きずられながら来させられたのは道場?だった。
「なにがですか?頭ですか。体ですか。拳ですか。」
「あぁ、質問が悪かった。あたしたち側近は4人いるんだ。【狐】の紫雲英は頭。
【鳥狐の半】の忍冬は足。【狐人の半】の樒は手。そしてあたし、【鬼狐】の蟒草は力。それぞれ得意分野があるのさ。つまりあたしが聞いてるのは格闘力がどれくらいあるか、だ。」
格闘…。したこともない。
「中の下くらいですかね。」
「…あぁそうかい。雑魚ってことかい。期待はずれだ。」
挑発か?しかしそんなのには乗らない。
「あの、こっちからも質問いいですか?」
「なんだい?」
「【鳥狐】とか【狐人】とか【鬼狐】ってどういう意味ですか?」
「鳥狐だったら鳥族と狐族のハーフってこと。別に狐族の領域に人族が千歳一人ではないさ。」
「なるほど。ありがとうございます。」
「これ、使いな。」
蟒草さんは何かをオレに投げた。
「木剣…?」
「今からあたしと手合わせしな。あんたが当主の婿になる覚悟を確かめたい。」
読んでいただきありがとうございます!ブックマークや感想などをしていただくと嬉しいです!ぜひお願いします!




