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十六話:プイさんは光を見たくない(1)

プランクトン君が繭から出る前に僕はプランクトン君の新たな名前を考えたが決める事は出来なかった。そうこうしている内に繭が開く。中から植物のような見た目へと変化したプランクトン君が出てきた。その姿を見た僕はアイウータミ。そう呼ぶことにした。

「さて、何を知りたい。少年よ」

プイさんは神々しいオーラを纏っているかのように僕に話してくる。

(なんか、プイさんって………役にはまりやすいのかな?)

「少年。聞いているのか。さあ、私の機嫌が変わらない内に質問をする良い」

「……………」

僕は質問ができない。どうでもいいというのが本音だ。このゲームのような世界であるからに、攻略本に頼っているという感じが絶妙に心に残ってしまう。正直攻略本はどうしてもクリアできない時にちょっと使う位に留めておきたい。

「でも」という感情もある。ここはゲームの世界ではない。ゲームのような部分もあるが、命のやり取りはリアルそのものだ。

こんな世界では情報はかなり強い。どんな場所、生物、植物が危険かが分かれば生き残りやすくなる。


僕はどちらを選べばいいか。

「…………別に教えなくてもいいんだけど?」

悩ましい。本当に悩ましい。

「あのー」

「ちょっと静かにしてください」

まあ、でも、一つだけ気になっていたことがる。ワカメ似の植物。偽物の月。そしてウータミ君。

僕はこの世界の動植物を半ばあだ名のように呼んできた。

本名は知りたいなーとは思う。

確かにこれぐらいは知っておきたい。いわば図鑑の要素だ。これは僕の力ではどうしようもないし、そうしよう!

「では、ウータミ君の種族名を教えてください」

僕がプイさんに頼んだ時には、プイさんはそこにいなかった。

辺りを見回すとウータミ君もいなかった。

「…………………」



「はぁ。あんなに優柔不断な奴に色々言うんじゃなかった…………にしてもここの水質顔色悪すぎるな」

今は洞窟を抜けて広く平らな場所に遊びに来ている。正直、テンプレモードから解放してくれた彼奴には大いに感謝しているけど、それぐらいかな。

「心配してついてきてくれたの?ならありがとう。…………あんたも大変ね。でもあんな奴でも命の恩人になれるぐらいの働きはできるのか………」

なんでこんな下層の生物がここまで来ているのかは、謎だけどね。

「あんたはなんでここにいるの?」

そう言うと腕を伸ばしたり、足を伸ばしたりして何かを伝えようとしている。

しかしグニャグニャとしているだけで何を伝えたいかは分からない。

「はぁ。なんか変な特技を身に着けているみたいだけど、普通に伝えてくれれば私は分かるから」

すると悲しそうにしなしなと腕を下ろして事の顛末を教えてくれた。

「ははーん。ついに負けた訳」

漬物レベルまでしなしなになってしまった。

「………ま、まあ、そこまで落ち込まなくてもいいんじゃない?今ちゃんと生きてる訳だし」

そう言うがしなしなは元に戻らない。

(困ったな。どうしよう…………)

「じ、じゃあ、なんかおいしもの食べよう?ね?」

そう言うとようやくしなしなが少し戻った。

「ほら、行こう」

しかし動きがあまりも遅かったので、私が手を引っ張っていく羽目になってしまった。

本当に、どいつもどいつも手間がかかるなぁ。


ウータミ君とプイさんがどこへ行ったかは心当たりがないわけでもない。

プイさんはああ見えても優しい人だ。回想はできないがおそらく優しい人だ。そんな優しいプイさんは近所にお腹が空いた生物、特に繭から出てきたばかりの腹ペコな生物がいたらどうするだろうか。

僕は放っておかれて当たり前だろう。

(でも心配だから見に行くけどね)

僕は二人を見つけれる、と自信を持ってワカメ似の植物群の場所へと向かった。

続く!

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