2 転生したら剣と魔法の世界だと思ってる②
※注意・食事前にお読みいただく事はお勧め致しません。
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――そしてジャングルジムの頂上。
「ウンコか!」
そう叫んだ俺は慌ててその場から離れようとするが、ここはジャングルジムの頂上。
落ち着いて行動すれば難なくこの場から離脱できたであろう。
だがしかし、迫り来るウンコに焦って足を踏み外してジャングルジムに足どころか体全体が絡まってしまう。
そしてグングン爽快な青い空からウンコが近づいて来る。
身体は横を向き、顔は空を見上げる絶妙な体勢。
このままでは直撃してしまう。
「……あのスピードでウンコが俺に直撃したら死ぬのかな……ウンコが直撃して死んだら死因はなんなんだろう。ウンコ直撃死?そんな死に方絶対嫌だ!……生まれ変わった意味ないだろ!今回は6年しか生きてないけど親不孝過ぎて涙も出なくて涙は出ないけどウンコ洩れそう!あ、でもここでウンコしたらどれが誰のウンコかわからなくなってそれはそれで困るというか困る事ある?あはははっナイナイもーどっちでもいいやあと2秒くらい?おかあさんおとうさん親不孝者でゴメ――ぶちゃ」
どーやら空飛ぶドラゴンのウンチは固形ではなく、お腹を壊していたドラゴンの様で命は助かった。
いや、精神と尊厳的には死亡している。
なんせ下痢の排泄物が全身に降りかかり、上を向いていた事もあり大量に口に入ってしまったのだから。
何度か指を突っ込みリバースを試みたが、先程食べたカレーなのか空から降って来た下痢なのかよくわからない。
「……母さんにバレない様に風呂入るか。洗礼式の前にウンコまみれで帰ったらどう怒られるか興味はあるけど精神的に今日は無理。帰ろう」
なんとか両親に気付かれる事無く家に入る前に庭の水やりを装い全身を洗い流し、洗濯物を洗濯機に放り込み俺は風呂へダイブした。
自室に向かい、疲弊したので夕食まで一度寝る事にした。
「あら、今日はえらくおりこうさんだこと。きっと明日の洗礼式が楽しみなのね」
一眠りし、夕ご飯を食べた後に玩具片手にもう一度自室に戻り前世の記憶と今世の整合性を自分の中で整理する事にした。
そしたら……もっとエライ事になった。
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――
翌日、洗礼式。
この世界では6歳の児童を対象に、洗礼式と言うものがある。
どんな宗教かわからないが、教会の中央で神父さんがこれからの事を説明していた。
正直その説明をここに集まった6歳児達が理解しているかと言われれば誰も理解してはいないだろう。
中には既に鼻提灯を作り寝コケてる児童も多い。
洗礼式を受ける事で得られるものが三つある。
一つ目は、この世界のネットワークに接続が可能となり世界が急激に拡大する。
二つ目、自分が将来何に向いているのかが神のお告げによりだいたいの素養がわかるそうだ。
「だいたい」何故曖昧なのかと言えば方向性の様な物で結局は人の努力によって変わって来ると言うわけだ。
そして三つ目。
それはこの世界の膨大なネットワークの処理能力とも言うべき数値。
この数値が大きい程その処理能力は高く、人の上に立つ人に相応しいとされている。
数値はある程度お金で買う事が可能なので、これもまた困ると言う程ではない。
要するに脳のバージョンアップみたいな事なのだが、詳しくは洗礼が終わるまでまだ分からないが、脳を弄るとかそんな事なので碌な事じゃない様だ。
しかも洗礼以降は必要に応じて提示が求められる場所もあるらしい。
三つの内、俺が興味があるのは神のお告げのだ。
実は昨日夕食後に自室で脳内であれやこれやと考えてると、俺とは別の意識が脳に直接話しかけて来たのだ。
前世の記憶の事や、ウンコの事でとうとう気が触れてしまったのかと自身落ち込んだのだが、事はもっと深刻だった。
「私は神です」
脳内の誰かがこんな事を言えばそりゃ「やっちゃったな俺」って思うのは当然だ。
「やっちゃったな、俺」
「やってませんので大丈夫ですよ!」
「……だれ?」
「神です」
神様に会うのは転生前だよね!?
「なんですか?私以外の神と会った事があるんですか!?」
「いえ、無いですけど」
「そーですよね……」
「……信じてませんね」
「えぇまぁ」
「いいでしょう!では信じるまでとことん付き合いますから!」
……ぇぇ~
そこから2時間。みっちり話し合うというより話しを聞かされた。
だが話してみると気の良い奴で非常に好ましい性格の奴だった。
まぁこの自称神が神と言うならそう扱うとしようじゃないか。と思う程には俺の中身はいい大人だ。
「で、結局神様はどうして俺の頭の中に?」
「……」
なんか言った様だが聞き取れない。
「はい?」
「ですから……です」
「いや、聞こえないです」
「だから今日のウンコが私ですって!!」
しばし考え一つの答えに辿り着く。
「…………え、神様じゃなくて君ってウンコじゃん」
――ブチッ
何かが切れた音が脳内で響いた。
――――
――
「わかりましたか!?わかりましたね!?」
「あ、はい。なんとなくですが」
「ほんと子供ってうんちネタ好きよね~、なんでもかんでもウンチって言ってれば笑うんだから楽でいいちゃいいけど」
最初にうんちネタ振って来たのはお前だろ!とは言わず、彼女の説明を一通り聞き終えた。
要約すると、数百年か数千年前悪い奴らに捕らわれ、茶色いウンチ状の液体に物質として押し込められた。そしてなんの因果かそれがたまたま空から降って来たその茶色いウンチを口にしてしまった俺の中に、神様の核が入ってしまったと。
「ちゃんと説明しなさいよ!それだと普通にウンチが口に入ってるだけじゃない!ス・ラ・イ・ム!スライムに閉じ込められたの!」
「頭の中の言葉拾わないで下さいよ」
「拾うなって言う方が無理よ。今は一心同体なんだから」
「さよですか」
「でもあんた本当に6歳児?ちょっと達観し過ぎじゃないかしら」
一心同体と言うなら運命共同体である事には違いない。
であるなら、俺の前世を堪能すればいいさ。
そう思いながら俺は前世の記憶を走馬灯の様に脳内でページをザッとめくってやった。
「……あんた、どーなってんの?なんで前世の記憶もってんの?」
「いや、神様がそれ言う?逆に聞きたいんだけど。俺、どーなってんの?」
「いやいやいやいや知らないから!転生とかそんなファンタジーな話聞いた事あっても見た事ないわよ!」
「え、転生とか転移ってないの!?」
俺の言葉に一瞬考えこんだのか。
「そっか。ここってネットワークに繋げられるのって洗礼式の後からだったわね。あれってほんと面倒なのよねぇ~」
「おーい。独りで進んでいくなぁ~」
「あ~ごめんごめん。じゃ今度は私のを共有してあげるね」
彼女がそう言った瞬間。膨大な情報が流れ込んで来た。
それこそ那智の滝とかそんな風流な流れ込み方ではなく、ナイヤガラの滝と言うか地球が割れて海が流れ出したくらいの勢いで情報が入って来る。
「おえ”っ!おえ”ぇーーーー」
危うく二日目カレーをリバースしてしまいそうになるが、身体がそれを許さないのか吐き気が止まる。
「あ、あぶないなぁ~なんとか止めたわよ」
――俺の身体操った?
その後眠くなるまで語り合ったのだが、お前だとか神様だとか呼ぶのも憚られたので名前を聞こうとしたが、彼女の記憶を辿り数ある名前の中で聞き覚えのある気に入ったそれを呼ぶ事にした。
――「おやすみアマテラス」
「おやすみ京平」
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久しぶりに連載してみようと書き始めました。
毎日とはいかないかもしれませんが、頭にあるぶんは吐き出したいと思いますので、お付き合い頂ければ幸いですm(__)m




