刹那に誓う永遠の想い 3
全然連続更新できませんでした、課題……あと……16ページ……なので短め
そうと決まれば、早速行動に移すとしよう。まずは巡回型を狙う、行動も読みやすいし何より弾数に制限がある。他の奴らはオートで装填され続けてるのか弾切れの瞬間をほとんど見ていない。その点、巡回型のゴーレムは見たところ6発だと思われるため戦いやすそうなのだ。相手の残り弾数を意識しながら戦えばいくらかマシになるだろう。
ということで狙うのはあちらの巡回ゴーレムAさんでございまーす!あのゴーレムの残り弾数は4、先ほど俺が跳び回っていた時に2発発砲しているのは確認済みだ。そのあと一度も発砲してないこともな。
狙っている巡回ゴーレムの周りに他のゴーレムがいない事を確認、八艘跳びを起動する。このスキルは俺的にはとても有難い、何せ「跳ぼう」と思う事が発動条件に含まれているから、「静かに進もう」と思って足を踏み出したら即大ジャンプ、とならずに済む。このスキル結構使い勝手がいい。そんな事を考えつつ、ジリジリと前へ進む。まあ今は2階にいるためどうせすぐに飛び降りることになるのだが、今このタイミングでゴーレム達に位置がバレると非常に都合が悪い。よって、飛び降りる直前まで隠密行動を敢行するのである。
「っし」
小さな声を出し気合を入れる。そして今現在持ちうる全てのバフスキルを使用する。累積加速は使用済み、アクセルを起動。次いでフロー・モーション、月輝の脱兎を使用。戦闘条件としては最高だな、何せ今夜は満月。月輝の脱兎の効果は『新月以外の夜間にステータスが上昇する。また月の満ち欠けによってその大きさが異なり、満月に近づくほどステータスの上昇が大きくなる』だから。今の俺のステータスは何倍だろうか、そんなことを思いつつ、全てのスキルを発動したことを確認した次の瞬間、左足に全体重を乗せて、身体中のありったけのバネを使って跳躍する。奇襲は最初が重要だ、そこをミスると一気に不利になるし、ぐだぐだとしたプレイになってしまう。よって、この初撃は絶対に当てなければならないし、なんなら即死くらいしてくれると嬉しい。
「ニィィィィィドルバァァァァストォォォォォォォッ!!!」
アエメモでスキル名を口に出す必要はない、ただ気合を入れるのはやはり重要だ。力が入るし何よりも自分を鼓舞することができる。
俺の雄叫びに気づいたゴーレムがこちらを振り返るが、その速度じゃ振り向くことはできても銃を構えるのは間に合わないだろう、真正面から串刺しだ、後でタレつけて炙ってやる。
第3の腕が出てきたりしそうで少し警戒しつつの特攻だったが、まあ普通にヒットした。いいねぇ、クリティカルだ。胸のど真ん中に突き刺さってクリティカルだったことを鑑みると、おそらく動力源的なものがそこにあるんだろう。分かりやすい位置にあって良かった、俺なら踵に設置するね。踵は装甲が厚くても普通だし、まずそこに意識が向かないからだ。ついでに胸にでもコアがありそうな装甲をつけときゃ完璧だろう、後でご意見メール送っとこうかな。そんなくだらないことを考えていたのはわずか数秒だ、まあとっくにゴーレムはドロップアイテムとなっているが、それでもわずかな時間だろう。しかし、想定が甘かった、と言わざるを得ないだろう。先ほどの戦闘で相手のゴーレムの戦力は理解したつもりでいた。それは完全に勘違いだった。気づけば目の前には……2丁拳銃を構えるゴーレムの姿が。
「え、あ、は?」
出てきたのはそんな声、しかし思考は停止することなくこの危機を解決するための見事な判断をしてくれた。使ったのは〈飛揚の脱兎〉、効果は逃げることを選択した場合に必要なステータスを底上げするというもの。しかし俺の思考の中にそんな選択肢はない、カーネブルの時は死ぬことを想定した作戦だったからこそああやって繰り返し挑戦し続けた、しかし今回は話が違う。これはユニオンでも、エリアボスですらないただの人形だ。そんなものに屈しているようでは男が廃れる、俺の名前が知れているゲームもあったりはするんだぜ?そんなルアン様がこんな雑魚に負けたとなればゲームなんて2度とプレイできやしない。ならばなぜ飛揚の脱兎を選択したのか、それはこのスキルの二つ目の効果。名前は逃げだが、その本質はこちらの効果にあると言っても過言ではない。〈飛揚の脱兎〉二つ目の効果はみなさんご存知「逃げる場合以外に使用した場合、使用から一番最初の動作に限り全ステータスに大幅な補正が入る」というもの。しかも素晴らしいのが、デメリットが一切ないということ。強いていうならばリキャストの長さであるが、それは強いスキルならば全てに共通するのだからノープロブレム。俺的にはこれでデメリットがあったとしてもなんの文句もないのだが。まあ今は使用後弱体化、みたいなデメリットがあったとしたら逃げることができても結局死ぬからありがたくその恩恵に預かるとしよう。
そんな思考と同時並行で俺は後ろへと一気に跳び退く。飛揚の脱兎の効果は凄まじい、大幅な補正の「大幅な」に期待はしていなかったがこれは想像以上であった。最大で可能な跳躍の大きさはどれぐらいのものだったのか気になるところだが、少なくとも先ほど俺がいた2階、それよりもさらに上の3階にまで後ろ向きの跳躍で跳ぶことができたのだ、まあ多分当たっていると思うが、もしこのスキルを獲得できたのがカーネブルのおかげなんだったら俺は最大の感謝を捧げる。ありがとう、カーネブル。一旦これで仕切り直しだ、さて、どうしようか。




