4.第1王子ユリウスから見たユーリ
私はメルト王国の第1王子ユリウス・フォン・エル・メルト。
王族として生まれ、その責務を果たせるよう努力してきた。
どうやら私は優秀だったらしく、文武共に優秀な成績を残して来た。
幼い頃は周りとはあまり話が合わないことが多かった、最近は周りもある程度追いついてきたのか話が合う者もちらほらと出てきた。
そんな私も15歳となり王立学園に入学する年となった。
入学試験は問題なく終わった、座学はおそらく満点。実技も私より優秀なものはいないよう見えた。
そのため結果が届いた時には驚いた。
私が次席であったのだ。
王である父に主席は誰だったのか尋ねた。
本来はそういった情報は伏せられることが多いがこの件に関しては父も私に話したいことがあったのか話してくれた。
長いのでまとめるとすれば
主席の生徒はコート辺境伯家の次男でユーリという青年。
ジョブは錬金術師、錬金術師としても過去の受験生と比べ類を見ないほど優秀であったが特筆すべきはそのため戦闘能力。
試験官であった元王国騎士団長のガリウスが危うく負けるかと思ったと言う程の実力。
油断はあったとはいえ非戦闘ジョブの者が辿り着けるような強さではないとのこと。
座学も優秀、一問一答のものだけでなく記述も理路整然としていた。
ただ勉強ができるだけのものではなく、理論的な思考ができるタイプ。
王家としては是非とも縁を持ちたい、辺境伯家、さらには次男なため側近にできるならしたい、ということらしい。
私個人としても同世代で初めて出会った私よりも優秀な人物、興味が尽きない。
さらには非戦闘ジョブでどうすればそれほどまでの強さに到れるのか是非とも知りたい。
と言ったところだろうか、王家としても私個人としても気になる相手だ。
コート辺境伯の長男は確か今学園の4年生だったはずだ、Aクラスに在籍し実技はずば抜けて優秀、座学も学年で1桁に入るくらいには優秀。
おそらく長男が家を継ぐだろう、ならば次男は錬金術師として家で働くのか、市井に出るのか。
家で働くならともかく、市井に出るくらいなら王女の1人でも嫁がせるなどして取り込みたい。
そんなことを考えていれば入学の日が来る。
代表挨拶の時に観察してみたが、容姿は整っているが見た目は普通。
鍛えているのはわかるが筋骨隆々ではない、見ただけではどの程度強いのか分からなかった。
教室で自己紹介の後少し話してみたが優秀であるないよりも自分と気が合いそうな気がした。
前までは学園に行くことに大した意味を感じていなかったが、少しだけ学園生活が楽しみになった。




