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21.見回り

校舎の見回りをしていると周りの生徒がヒソヒソ話しているのが見えるし聞こえる。


多分どんどんと話が広がるだろう。


ちょくちょく小さな困り事を聞いたりしてしばらく、ふと思いついたことをユリウスに話す。


「なぁユリウス。」


「ん、どうしたんだい。

あ、飽きた?」


「おまえ、まぁいいや、剣術部の訓練場行かねぇ?」


「なんで、あぁなるほど、ありだね。」


そう言って2人して少し悪い笑みを浮かべながら歩みをすすめる。


しばらくして訓練場に到着すると、前の大男が近づいてくる。


「おいテメェら、何しに来やがった。

どうせ剣術部に用事なんてないだろうが、なんだ俺のことを笑いにでもきたのか、よぉ……」


目を見開いて口をアワアワさせながら


「そのバッチ、生徒会の、なん、なんで、」


「あぁ、自己紹介してなかったな。

ユーリ・フォン・コート、コート辺境伯家の次男ですよ。」


「私はユリウス・フォン・エル・メルト、第1王子だよ。」


そう名乗ると顔を真っ青にしてあぅあぅ言っている。


「今回は困り事が無いか見回りしに来ただけでね、特に無さそうだから我々はもう行くよ、それじゃあ。」


そう言って距離を取り話し始める。


「ああいうバカはどこにでもいるもんだな。」


「そうだね、学園の中では身分は関係がないとされているからね、下級生に対して強く出るようなものもいるさ。

彼は私の顔を知らなかったみたいだし、身なりから平民ではないが男爵家、良くて子爵家当たりだろう。

そこそこの実力があるみたいだが、学園では大きな顔をできても、学園の外には身分があるからね、学園で敵を作ると後が大変だと言うのに。」


「多分男爵、子爵当たりだからだろうな。

伯爵以上は領地内では偉くても、もっと上がいるのを理解している。

だが下級貴族は領地ではお山の大将、周りの家との関係もあまりないだろうから、上を知らないで育ったんだろうよ。」


「なるほどな、私の周りは高位貴族しかいなかったからな、知らないタイプだったがそういった背景があるのか。」


「あくまで予想だぞ。」


「あぁ、分かっているよ。」


その後もしばらく見回りをし、いい時間になって生徒会室に戻る。


「お疲れ様、どうだった?」


「特に問題なく、終わりました。」


「そうか、明日からは来る来ないは自由で構わないよ、もし来てもらう必要がある場合は呼び出すよ。

何か不明点はあるかい?」


「ないです。」

「同じく。」


そう言って飯を食べ、寮に戻り眠る。

ゲームでは部活の存在は出てきていたが、どこに入るかとかはなかった。

俺が生徒会に入ることでの影響は分からないが、ちょっとした違和感も放置しない方がいいだろうとか考えているうちに意識が落ちていく。

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