13.剣術部
錬成部の部室から離れ、剣術部の部室、というか、訓練場に向かう2人。
近づくにつれて、木と木が当たる音が段々と大きくなってくる。
訓練場に着くと、多くの人が立ち会っている。
「実力的にはまぁまぁか、ちょくちょく結構強い人もいるが、それでもユリウスと同等位だな。」
「そうみたいだね、ふむ、もう少し強い人が多いとおもってたのだが、これくらいの実力の人しかいないのなら別の部に入るのも考えるか。」
そんな会話をしていると方をいからせて近づいてくる男がいた。
「おいおいおいおい、1年が随分と生意気なこといいやがって、ぶちのめすぞガキが。」
身長はおそらく190近くある大男がでかい声で言ってくる。
「随分耳がいいんだな、気分を悪くしたなら謝罪しよう、すまなかったな。」
そう俺がこたえると
「おいおい、謝罪したからって許されねぇこともあんだよ。
ビビって逃げてんじゃねぇぞこら?」
「はぁ、面倒だな。まぁいい、それで?誰とやればいいんだ?」
「おう、俺とやれよ、泣いて詫びてもやめてやらねぇがな。ガハハ」
「そうか、まぁいい、はじめようか。
誰か木剣を貸してくれないか、片刃のものがいいのだが。」
そういうといくつか渡されたので、その中からちょうどいいものを選ぶ。
「いいぞ、始めよう。」
周りの人達がはけていき、空間ができる。
大男も大剣サイズの木剣を構える。
体の痛みはあるが薬も効いてるお陰か大分マシになった。
こういうやつは力の差を見せつける必要がある。
少し無理するが一瞬で終わらせればいい。
そう思い多重身体強化をする。
「開始!」
その言葉が聞こえた瞬間踏み込む。
大男が反応する間もなく心臓の位置に短剣が突き立てられる。
「俺の勝ちだな。邪魔したな、今日はもう帰るよ。」
そう言って離れる。
その後ろからユリウスが追いついてくる。
「すまなかった、私のせいで君の印象が悪くなってしまった。」
「いや、俺こそすまない、今日はもう見学ができなくなってしまった。
それにユリウスが相手するのは色々まずいだろ。」
「うーん、まぁあくまで私も学生の1人という扱いだから大事にはならなかったと思うよ。
でもまぁ、何も無く終わるかは分からないかな。
うん、まぁありがとうと言わせてもらうよ。」
「はいはい、どういたしまして。
時間が空いたな、軽く手合わせするか?動きの確認程度だが。」
「ありだね、私も体の調子が良くなってきたから、少し動かしたかったんだ。」
「んじゃ行くか。」
そう言ってユーリがシャドーをしていた場所で軽く動きの確認をしながら手合わせをし、夜には食堂で飯を取り寮で別れた。
ユーリはシャワーを浴び着替えて寝る準備をしつつ色々と考えていた。
ゲーム本編からかなり外れたことばかり起きている。
ユリウスとも大分仲良くなったが、本編にどう影響を及ぼすのか分からない。だが、個人的にはユリウスのことをかなり気に入っている。
実力もある、頭もいい、容姿も整っていて、第1王子という身分、驕ってもおかしくないがそんなことはなく、努力も怠らない。
今更、関わり方を大きく変えるつもりはない、そう決める。
だが、それ以外の人との関わりはゲーム視点でもこちらの世界視点でも考えねばならない。
ゲーム視点でいうなら、ネームドキャラとの関わりはあまり増やしたくないが、ユリウスと仲良くしているなら今後は逆に多少関わらねばならない部分出てくるだろう。
この世界視点でいうなら、第1王子となら良くしている以上、俺も関わる人をきちんと選ばねばならない。
俺としてはどうでも良くても、ユリウスに影響が出る可能性もある。
そんな事を考えながら眠りについた。




