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事故死した元世界王者、全盛期に戻ったので伝説を塗り替えます~大場政夫のやり直しボクシング人生~  作者: 勇氣


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大場政夫VSホセ・テオドミロ・カサス「写真」

 1974年3月19日火曜日になり大場政夫は体重測定の日になった。大場政夫の体重は52.6kgになっていた。対するホセ・テオドミロ・カサスの体重は53.1kgになっていた。


 そして運命の日1974年3月20日水曜日に日本大学講堂(日大講堂)で試合が始まる。


 「レディースエンジェントルメーーーンッ!今宵はお集まり頂きありがとうございます!これよりMasao Ohba  VS Jose Teodomiro Casasの試合を始めます!」


 リングアナウンサーが大声で言った。


 「大場政夫選手はプロボクシング40戦37勝18KO2敗1分の戦績です。快進撃が止まりませんなッ!」


 アナウンサーは隣同士で仲良く談笑する。


 「そうですね!対する世界ランキング8位ホセ・テオドミロ・カサス選手(メキシコ人)は13戦13勝(10KO)無敗の戦績なのでどうなるか楽しみですね!」


 遂に大場政夫とホセ・テオドミロ・カサスの火蓋が切られる。


 「レディーーーーーーーーーーファイ!」


 レフェリーの大声と共に今試合の火蓋は切られた。

ーーーーーーーーーーーーーーーー第1R開始ーーーーーーーーーーーーーーーー

 第1Rのゴングが鳴り響くと、会場の熱気は一気に沸騰した。大場政夫は中央に進み出る。彼の目は鋼のように澄み渡り、世界王座への渇望がそこに宿っていた。対するカサスはメキシコらしい陽気な笑みを浮かべながらも、その瞳には無敗のプライドと獰猛さが滲んでいた。


 「カサス、左フック!大場、見事にかわす!」


 大場は相手のパワーを知るため、初手は様子見する。カサスの左フックは鋭いが、大場のフットワークはそれを上回る。観客が息をのむ中、大場は突然インファイトに踏み込んだ。彼の得意とする距離だ。ボディブローを連打し、カサスのガードを下げさせることに成功。そして、決定的の一撃を放つ。


 「右ストレート!カサスのガードを貫通!」


 カサスはよろめくが、不屈の精神で立ち直る。メキシカンファイターの魂が彼を支えていた。残り時間、カサスは猛反撃する。大場はガードに徹するが、そのフェイスに若干の腫れが見え始めた。

ーーーーーーーーーーーーーーーー第2R開始ーーーーーーーーーーーーーーーー

 第2R、大場は変化球。彼のスピードがカサスを翻弄。ジャブとステップの完璧なコンビネーションで、カサスをリング中央に釘付けにする。観客は大場のテクニックに酔いしれていた。さりとて、カサスはただのパンチャーではなかった。彼は大場の動きを冷静に分析し、隙を待つ獣のように耐えていた。

ーーーーーーーーーーーーーーーー第3R開始ーーーーーーーーーーーーーーーー

 第3R、予期せぬ展開が訪れる。大場が攻め込んだ瞬間、カサスのカウンター右が炸裂!会場どよめく。大場が初めてダウンを喫した。レフェリーがカウントを始める。


 「7...8...9...」


 大場は必死に立ち上がった。彼の瞳にはまだ戦う意志が燃えていた。

 しかし、カサスはそこを逃さない。怒涛の連打で大場を追い詰める。ラウンド終了のゴングが、大場にとっては救いの鐘となった。

ーーーーーーーーーーーーーーーー第4R開始ーーーーーーーーーーーーーーーー

 第4ラウンド、大場は変貌を遂げていた。彼の目は以前よりさらに鋭く、まるで別人のような風格を漂わせていた。カサスの攻撃をすべて読み切り、完璧なディフェンスで切り返す。まるで将棋の名人のように、相手の一手先を読んでいるかのようだった。


 「大場の左フック!カサスのガードを粉砕!」


 カサスの顔から血が噴き出す。観客は息をのむ。大場のパンチは以前よりさらに重くなっていた。まるで彼の魂がこもっているかのようだった。

ーーーーーーーーーーーーーーーー第5R開始ーーーーーーーーーーーーーーーー

 第5ラウンド、試合の流れは完全に大場に傾く。カサスのスタミナは切れ始め、彼のパンチは鈍っていた。対する大場は、まるで無限のスタミナを持つかのように、終わりなき攻撃を続ける。カサスの体は青痣だらけになり、彼の瞳には絶望の色が浮かんでいた。

ーーーーーーーーーーーーーーーー第6R開始ーーーーーーーーーーーーーーーー

 第6ラウンド、大場は最後の一撃を狙う。彼はカサスの動きを完全に読み切り、完璧なタイミングで右ストレートを放つ。

挿絵(By みてみん)

 「決めた!大場の右ストレート!カサスが倒れる!」


 カサスは canvas に倒れ込み、二度と立ち上がることはなかった。レフェリーは試合を終了させ、会場は大場の勝利に沸き返った。大場はリングの中央で膝をつき、天を見上げた。彼の目から涙がこぼれ落ちる。それは喜びの涙であり、長年の努力が実を結んだ涙だった。彼は世界王座への最後のステップを踏み出したのだ。観客は「大場!大場!」と叫び、彼の名前を呼んだ。その声は会場全体に響き渡り、まるで雷鳴のようだった。大場は立ち上がり、観客に手を振った。彼の姿は、まさに王者の風格に満ち溢れていた。

 しかし、彼の心にはまだ満たされない部分があった。彼は真の世界王者になるため、さらに上を目指すことを誓った。その夜、日本大学講堂に響いた大場政夫の名前は、日本ボクシング史に永遠に刻まれることになったのだ。この試合は、大場政夫の真伝説の始まりだった。彼はその後、世界王座を獲得し、日本ボクシング界に新たな時代を築き上げる。さりとてその栄光の裏には、彼の血と汗と涙の歴史があった。彼の人生は、まさにボクシングそのものだったのだ。

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