森での出会い
前話
芋と魚を食べてたら異種族が脅かしてきた
「弱すぎるにゃ」
トラ美はあっさりと四人全員を打ち倒した。異種族相手でもトラ美の強さが通用する事に、まずは安心する。
アオイさんはM字開脚バンドを四組出して、早速それぞれを拘束した。
町の衛士相手にはかなり手加減をしていたトラ美だが、暗闇で得体がしれない相手だった事もあり、今回は爪を使って攻撃していた。
派手に出血していたのでヒールとキュアの両方を念のためにかけてやる。一人は目を背けたくなるほどの重傷だったが、すぐに治った。これも今後に向けて心強い情報だ。
意識を取り戻すと、四人とも捕まった状況を察したようだ。
「起きたか。お前達は何者だ?」
「傷が……治っているだと……」
どう見ても異種族の彼らだが、言語は人間と一緒のものだった。
「俺が治した。で、お前らは何者だ?」
「我らを殺すつもりか? それとも奴隷に――」
「――殺さないし、奴隷にもしない。答えろ、お前らは何者だ?」
「お前たちは……我らの種族を知らないのか」
「知らないから訊いてるんにゃ! さっさと答えるにゃ!」
トラ美がキレて、爪をにゅっと出して凄む。
「ひぃっ……」
槍の男以外、トラ美の迫力に息を飲んでいる。槍の男は絞り出すように言った。
「我らはオーガの生き残りだ。お前らの様子だと、この森以外のオーガも……もう残ってはいまいな」
「すまんが世間知らずなんでな。それはよく知らない。お前らが住んでいる場所が近くにあって、俺達に近づかれたくないって事か?」
「それもある」
「というと、それ以外は何が目的だ?」
「それは……」
男が言い淀んでいると、大きな腹の虫の音が聞こえた。焚き火の光だけでよく見えてなかったが、よく見ると全員がりがりに痩せこけている。
取り上げた槍も、よく見るとまさかの石器だった。
「とりあえず……飯でも一緒に食おうか」




