表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Novenicle - 私が小説執筆エディターを作った話  作者: みつまめ つぼみ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

2/7

第2話 本文を書かないAIと和睦するエディター

 生成AIは文章を作るのが得意です。特にここ数年で目覚ましい進歩を遂げました。


 とにかく速い! まぁ矛盾することも多いですし、癖のあるキャラクターを描くのはそれほど得意ではありませんけどね。


 一度に吐き出せるのはそれほど多くない文字数なので、なんどか繰り返し続きを書かせる必要がありますが……まぁ数万文字の長編とかは、まず書けません。


 そんな弱点を持つ生成AIですが、1万文字や3万文字くらいなら割と「あれ? 普通に読める?」という作品を出力する時代になりました。それ以上の文字数は人間が手間暇かけて文章を直したりする必要があります。


 そんなAIがウェブ小説発表の場にやってくると何が起こるか?


 蟲毒の完成ですね。彼ら、「同じパターン」は得意です。でも「独特の味」を作る力、クリエイティビティはまだ人間には遠く及ばないので。


 つまり「似たようなパターンの似たような物語」が大量に生産されてしまいます!


 ……おや? 今のウェブ小説界隈ってだいたいテンプレで溢れてるぞ?


 と、いう感じで「なんだ、じゃあ大して怖くないじゃん」とも相成るわけです。


 海面水位は上がりました。その中で目立とうとすると、大変ではあります。でも、別に前から埋もれてる側の人間だしなぁ。大差があるとは思えません。


 そんな私が生成AIをどう使うエディターを作ったのか。


 ぶっちゃけますと、「マジで雑用を押し付ける係」ですね!


 「誤字脱字は指摘しろ。仮想読者になって感想を言え。進捗と締め切りを見てスケジュールを立てろ。ただし! おまえの文章を採用したりはしない!」という、「こき使うけど本文は人間が書く」という、AI労働基準監督署が飛んできそうなブラック職場です。


 だってほら、私たち物書きは文章を、物語をつづるのが好きで執筆して発表してるわけですし。その美味しい果実だけを生成AIに食べられたら、私たちは何のためにいるのかわからなくなります。


 でも! 誤字脱字は一人で見つけるのが難しい!


 表記ゆれなど、機械的に判定するのも難しいですね。


 「誰か」の力は借りたい。でも他人を当てにするのは「人の縁」か「お金」のどちらかを大量に消費します。とてもじゃないけど継続するのは趣味だときついですね。


 そこで出てくるのがブラック労働力・生成AIです。


 彼らは文句を言わずに同じような作業でも繰り返し行います。


 近頃は値上げの気配もありますが、一応月額3000円くらいからそこそこ使えるプランがあります。


 このくらいなら、趣味の出費としても安いと思える範囲です。


 私が作ったNovenicleというエディターは、そんなクラウドAIたちをアプリの中に招き入れ、AI相談室という形で座らせます。


 「本文は書かないでね! でもユーザーの役には立ってね!」という指示も出してあります。


 なので彼らにアプリの中から依頼をすると、「誤字脱字の指摘」とか「感想」とか「アウトラインの整理手伝い」とか「スケジュール管理」とかになるわけです。他にできること、ないですし。


 AIがアウトラインを読む機能は豊富に揃えました。


 でもAIがアウトラインに書き込む機能は、極限まで絞ってあります。具体的には「AIメモ」というノード(アウトラインの項目ですね)しか追加できないし、追加したAIメモを編集する機能も付けてません。


 一方でユーザーはAIメモを好きに編集できます。


 なんという搾取! AI労働基準監督署が殴り込んできそうです!


 一度に書ける長さも、だいたい500文字から1000文字くらいに抑えてあります。


 なのでアプリの中から本文を書かせるのはかなり大変です。お願いすれば書いてくれるはずですが、細切れになった文章をつなぎ合わせて整合性を保たないといけません。


 AIメモをつくった理由、それは「チャットログで指摘されても、『どこの何がどうだった』という履歴が残らない」のが嫌だったからですね。


 AIがメモノードをエピソードに貼り付ければ、それが構造として残ります。


 「第1話」に「誤字脱字チェック」という子ノードがついてれば、それは第1話の誤字脱字指摘です。


 処理完了したらゴミ箱にぽーいと捨ててしまえますし、処理済みにして残しておいてもOKです。


 「そんなにAIがホイホイメモを残してたら、アプリが重くならないの?」


 そんな心配は無用です! Novenicleは300万ノードでも軽快に動作可能なように作ってあります!


 まぁ条件はあります。「一度に全部が見えてると重くなるよ!」という制限です。なので不要なノードは適度に閉じておくのが軽く使うコツですね。


 1万ノードくらいなら開いてても問題ないんですけどね~。100万ノードくらいから怪しくなります。


 ざっくり基準を説明すると、1作品の消費ノードは100~300くらい、長編だと500くらい? そこにAIメモが500乗っかって1000ノード消費しても、10作品や20作品なら重たくはならないですね。


 だいたい、そこまで散らかしっぱなしにすることはそう多くないと思いますし? ないよね? ある? あるかぁ……そこは整理整頓、頑張ろう!


 まぁ私が使っていて「数年で100作品近く書いてきたから、1000作品、できれば1万作品くらいは軽く扱ってほしい」という目標を掲げて作っています。


 起動時間が伸びてもいいなら、10万3000冊でも実は入ります。SSDが200GB消費することになったりはしますが。ちょっとそのサイズ、バックアップで困りますね……。


 ……とまぁ、これが「NovenicleがAIと協業している内容」になります。


 基本の足腰をがっつり鍛え上げ、AIが散らかしても人間が散らかしても耐えられる骨格に育て上げました。


 あとはその上で人間がAIに雑用を押し付けつつ、思う存分本文を執筆して楽しむ。


 そんなアウトラインエディターなのです!


 次回は「アウトラインエディターとは何か」という話でもしましょうか。


 ではまた! チャオ!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ