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氷の王子様が溶けたら溺愛が待ってました  作者: 漆原 凜


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夜会

ある日ルカ様から手紙と共に夜会の招待状が届いた。ルカ様が帰ってきたお祝いパーティが行われるらしく婚約者として出席して欲しいと。ドレス1式贈ってくださると。当日王宮で着付けてくれるみたいで、ドレスは当日のお楽しみになる。


あの美術館以来大事にされている噂は流れているが、実際令嬢達の前に共に出るのは初めてになる。選定の場にいた令嬢は知っているだろうけど…大丈夫かな?あの女!ってならないように気をつけよう。


ーーーー


朝からお父様と一緒に王宮に登城し、緊張の中こちらですと部屋へと案内される。


中に入るとドレスが置いてあり、白地に青の刺繍が入りとても綺麗なドレス。アクセサリーも青色で統一されていて見事な1式が用意されていた。


「愛されてますね。」

「とても素敵なドレスです。」


王宮の侍女達が声をかけてくれ、まずはマッサージをされ徐々に用意が進んでいく。お似合いです!と侍女達皆が褒めてくれる。もうすぐ殿下がいらっしゃいます!と慌てながら片付け準備を完璧に終わらせてくれた。


「…シアとても綺麗だ。よく似合っている。」


手を取り指先に口づけをされる。そして可愛いと言いながら頬を撫でてくれる。甘い。甘すぎる。侍女達が困っているではないか。気を使われそそくさと皆出ていき2人っきりになる。


「ルカ様もとても素敵です。」


「ありがとう。今日は私の側にいてね。他の男の目に触れるだけでも嫌だけど、私のものだと自慢するために我慢するよ。」


照れて真っ赤になってしまう。手で顔を覆い恥ずかしいですと俯く。耳元でシアって呼ばれ見ると目の前にルカ様がいる。手を重ねられ唇が重なる。今日一緒に頑張ろうねって微笑むルカ様を見て呆然としてしまう。


「ルカ様!まだ婚姻してないのにダメですよ!」


「可愛すぎて我慢出来なかった。」


ギューーって抱きしめられごめんねって言っている。抱きしめ返しもうダメですよって言うと、んー…って納得しない返事。


我慢出来ないかもってまた口づけをされる。私が怒っていると王宮の人が呼びに来た。もう1度唇が重なり、じゃ行こかって私の手を取り歩き出す。完全に翻弄されている。


私達の名前が呼ばれ会場へと入る。参加している貴族達が一斉にこちらを見て、私を値踏みしているのがわかる。陛下の元へ歩いて行き挨拶をする。


「今年ルーカスが留学より戻ってきた。喜ばしい事に永遠の伴侶を見つけ、これから我が国はもっと発展していくだろう。若き2人に祝福を。」


礼をし陛下の前から下がる。うぅとても緊張した。ルカ様がよく頑張ったねって微笑んでくれる。その瞬間会場がざわつく。


「殿下が笑った…」

「微笑みが素敵!」

「殿下って笑うんだ…」

様々な声が上がっている。


「見せてもいいですけど、私だけに微笑んでくださいね。」


ルカ様にだけ聞こえるように呟く。笑顔を他の人に見せたくないけれど殿下が言っていたように、私のだと見せつけるために我慢をする。エスコートしている手に力が入り、いますぐ抱きしめたいって言っている。2人笑い合い挨拶にまわる。


「よき伴侶を見つけられたようで。」


「はい。レティシア嬢を一生かけて幸せにしたいです。」


話しかけられるたび私に微笑みかけ大事だと言ってくれる。たまに娘を勧めてくる人がいるけれどルカ様に一刀両断されている。


「ルーカス殿下両親が居ましたので挨拶してまいります。」


客人と話していたルカ様に告げ両親の元へ向かう。お父様と呼びかけると良かったなと涙ぐむ父に笑いそうになる。しばらく両親と話をし別れる。ルカ様の元へ戻ろうとした瞬間令嬢に挟まれた。


「あなたルーカス殿下に相応しいと思っているの?私の方が相応しいわ。何故ルーカス殿下はあなたなんかを選んだのかしら!」


んー…困ったなー応戦するのは面倒くさいしと思ったら後ろから暖かい温もりに包まれた。


「シア。早く戻ってきてくれないと寂しいよ。」


「すいません。今戻るとこでした。」


「ルーカス殿下!私とお話しませんか?」


「何故?」


「え…何故って。私の方がルーカス殿下に相応しいと思います!」


「いらない。シア以外を選ぶ気は無いよ。」


行こうって私に微笑みかけ手を引かれる。令嬢は悔しそうにしていて、一緒にいた令嬢達に絶対無理だよって諦めるよう言われている。


「ご両親と話出来た?」


「はい!ありがとうございます。父は泣いて喜んでましたよ。立派になったって。まだ小さい子だと思われてます。」


「私も子供が出来たらそうなるかも。絶対離せないな。私みたいな男に攫われたら泣いてしまうかも。」


「ルカ様みたいなら幸せにしてもらえるから、きっと大丈夫ですよ。」


パーティ会場じゃ無ければ…って呟いている。危ない2人っきりだったら何をされたかわからない。最近特に愛情が爆発してきていて、周りの目が無いとすぐにくっついてくるし隙あらば触ってくる。嬉しいけれど困ってしまうので自制して欲しい。


1度嫌いになりますよって言ってみたら可哀想で見ていられないくらいに落ち込み、それ以来は言わないようにしている。私が悪いわけではないのに納得はいかない。


休憩しようって部屋に連れて行かれ、何度も唇を重ねられる。待ってと言ってもやめてくれない。終わったと思ったら抱きしめられる。耳を齧られ首元に口づけをされた。


ダメです!ルカ様を押し必死で止める。シアが可愛すぎてツライ。泣きそうって落ち込んでいる。泣きたいのはコチラだ。


髪が乱れてしまったので侍女を呼んでもらい直してもらう。侍女の口元が少しニヤニヤしていて恥ずかしい。ルカ様のせいなのに!当の本人はシアはいつだって可愛いねって横に座り見ている。


「次したらしばらく会いませんからね。」


「…今日は我慢するよ。我慢したらご褒美ちょうだいね。」


今日だけじゃないし…この人は何を言っているのか。もう意味がわからない。これではあとでまとめてやってくるだけでは無いか。ツライ。



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