はじまりから詰んでそうな道
「顔まんまじゃね」
葉薙……リーフカッターと合流した。というか、初手あわやプライバシー侵害のようなことを言わないでほしい。
西洋風の王子様みたいな格好をしているこいつはキャラクリを凝れるところまで凝るタイプなのでなぜか違和感がない。多分違和感がないように考えに考えたんだろう。そのせいで一時間待たされたし。
ただ喋り始めると……何というか、違和感しかない。外見だけ見ると違和感はないが、声を聞くと現実での姿を知っているせいかゾンビがアナウンサーみたいに喋り始めたような違和感を感じる。
そして一つ、無計画でこのゲームを始めた弊害が出た。
俺の職業はハンマー使いの重戦士。
こいつの職業は盾使いの重戦士。
役割が九割くらい被ってるのに、このゲームに知り合いがこいつ以外いない。
しかも、このゲームは二人から四人で動くのが基本だ。一人で動くのも一応できるが、重戦士となると……無理だと思う。一応職業を変えることもできるが重要なスタートブーストを失うのは痛い。せめて軽い職業同士だったらなぁ……。
「どうするよ」
「ギルドとか入ってみるのが無難でしょ」
リーフカッターに尋ねてみると、意外にもマシな答えが返ってきた。
「でもギルドはなぁ……」
キャプチャンのギルドはプレイヤーが主導で経営している。だからプレイヤーを探すのには適している……が、ギルドに所属することになると、ノルマとかに縛られてやりたいことをやれなくなる可能性もある。
「まぁとりあえず、細かいこと考えずに遊ぼうぜ」
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チュートリアルを終わらせた後、俺らはカフェで集合した。
まぁ二人でいつまで考えてもこの編成事故の打開策は思いつかない。
軽めの職業が二人……せめて一人いればなぁ。
まぁこれからゴールデンウィークだし、時間が経てば解決策も出てくるでしょう。時間が経てば見落としてた選択肢が見えてくるかもしんないし。
面倒ごとは明日の俺に発送。あっ、割れ物注意な。
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解決……する気配なし。
まぁ一応解決策は思いついた。
・知り合いをキャプチャンに誘って、軽めのビルドにしてもらう
・掲示板でメンバー募集をする
・はじまりの街で声かけをする
「知り合いを誘うのが現実的か」
掲示板でメンバー募集は一番お手頃だ。だが、裏を返すとみんなやっていてすぐ埋もれてしまう。
呼びかけは……流石にむずい。何の接点もない初対面の人に話しかけて勧誘できるほどのコミュ力を持っていない。
知り合いを誘うのは現実的だが、あいにくVRセットを持っていそうな奴がいない。そもそも一緒にゲームするのは葉薙くらいだし。
まぁ、葉薙に相談するか。




