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異世界ポイント生活 ~幼女になって世界を守ります~  作者: グリゴリグリグリ
『このままだと最終的に三分の一くらい減っちゃうんだよねぇ……』
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第88話

 いよいよダンダがいるであろうテントに辿り着きました。

 出入口を警備していた兵士は二人とも装備バッチリで、剣に加えて鎧までちゃんと着込んでいます。武器を構えて動く気配がなく、闇雲に攻撃してきたさっきの方々とは雰囲気が違います。

 しかしあれだけの騒ぎを起こしたのにダンダが現れないとは、テントの中にいるのか不安になってきました。

 なんならこの基地にいない可能性だってあります。流石にそれは止めて欲しいですが。

 どちらにせよ、それは中を見ればわかることです。


「一応、聞いておきますが大人しくそこを通してくれる気はありますか?」

「馬鹿なことを言うな!」

「ダンダ司令の休息を邪魔させるか!」

「中にはいるようで良かったです……。ずいぶんと武士っぽい方達ですわね」


 武士っぽいというよりは軍人らしいとでも言いましょうか。剣を両手で持っているので刀のようにも見えてきます。

 それはともかく、ダンダがちゃんといるようで一安心です。

 この二人の相手も、何人もの包囲を抜け出すことに比べれば楽でしょう。


「では、援軍が来る前に通らせていただきます!」


 ワタクシが踏み出すのと同時に二人も踏み込んで来ました。

 大剣の一撃を、二人で受け止めます。そのまましばしの鍔迫り合いの後、弾き飛ばされました。

 体勢を立て直して着地します。

 二人がかりとは言え、ワタクシの一撃を防ぎ、あまつさえ弾き飛ばしたのですからただの軍人ではなさそうです。

 しかし包囲していた兵士達を撒いたとは言え、ワタクシのことは探しているでしょう。彼らが来る前に決着をつけなければなりません。


「ちょっと本気で!」


 警備の兵士でこれですから、ダンダもそれなりに強いかもしれません。

 身体強化の魔法は温存しておきますが、少し気合を入れて攻撃します。

 一人がワタクシの一撃を受け流し、その隙にもう一人がワタクシの後ろに回り込みました。そして間髪を入れずに迫る気配が。


「やりますわね……」


 背後からの攻撃を後ろ宙返りで躱します。そして着地と同時に背後から切りかかりますが、それは片割れに防がれます。

 一人一人は大したことがないです。

 事実、今の一撃も一瞬堪えられたもののそのまま力で押し込めました。

 しかしビックリするほどの連携で、二人合わさるとワタクシが戦ってきた中でも上位の実力になるでしょう。

 もちろん、スリットに比べれば全然ですが。

 なにより、面頬のような物で顔の半分が隠れ、同じ鎧に同じ武器まで使われては見分けがつきません。しかも連携する時に声も掛け合わないのですからそこでも判断ができないのです。


「まさか双子とかですか?」

「それがどうかしたか!」

「どうもしませんが……」


 連携の良さに納得がいくだけです。

 しかし攻撃をしても片方に防がれ、片方の隙を突けば片方に防がれる。

 二人同時に攻撃せずに、片方はワタクシの攻撃に備えているのですから厄介です。

 幸運なのは、遠巻きにワタクシ達の戦いを見ている兵士はいるのですが、一向に参戦する機会がないことです。きっと混ざるタイミングが掴めないのでしょう。

 しかしそれも、ワタクシが一息でも吐こうものならすぐに仕掛けて来るでしょう。

 このままでは埒が明きませんし、ここを突破できずにダンダと戦うことはできないでしょう。魔力の残りがどうのと言ってはいられません。

 攻撃を避けたその隙に、今の攻撃を仕掛けていなかった方へ大剣を投げつけます。

 ただ投げただけでも、それなりの重さがあるこの大剣であれば一瞬でも足止めはできるでしょう。

 残りはワタクシへ攻撃を仕掛けたままで、すぐに対応はできないでしょう。そして防ぐために控えていた片割れは少しの足止め。この一瞬で終わらせなければなりません。

 魔力を練り上げ、身体強化の魔法を発動して相手に迫ります。無理矢理体を捻って、今振り下ろしたばかりの剣を振り上げますが、それはワタクシが腕を掴んで押さえます。そして空いた右手を腹に叩き込みました。

 ワタクシのガントレットと相手の鎧がぶつかり合い、鈍い金属音が響きました。

 質の良い武器を持っているであろうドワーフを相手にするのですからこの鎧もそれなりの質なのでしょう。ワタクシが全力で殴っても少し凹んだだけで済みました。

 しかし勢いまで殺すことはできず、体は吹っ飛び、ワタクシが握っていた腕とで引っ張り合って鈍い音が聞こえました。


「ぐぅ……」

「それで済むのは流石ですわね」


 悲鳴の一つも上げないとは驚きですが、脱臼でもしているでしょう。つまりは戦闘不能です。

 ここまでは数秒。振り返ったワタクシと、大剣を避けた残り一人の目が合いました。敵討ちに燃えているような目です。

 しかし一瞬で状況を理解したのであれば、ワタクシとの実力差も察して逃げて欲しかったです。


「うわああああああああ!」


 叫びながら剣を振り回す姿にさっきまでの恐ろしさはありません。

 連携が取れなくなったのもあるでしょうが、双子の片割れがやられて冷静さを失っているのでしょう。

 その太刀筋を見切るのは用意でした。

 地面に落ちていた大剣を回収し、相手の剣を受け止めてそのまま奪い取ります。そして腹を蹴り飛ばして終わりです。


「では、行きますか……!」


 いよいよダンダとご対面です。


今更のお願いですが、

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