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異世界ポイント生活 ~幼女になって世界を守ります~  作者: グリゴリグリグリ
『同じ人間じゃないからやりやすいのかな?』
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第77話

「もちろんですわ。そのために来たのですから」

「ありがとうございます! いやぁ、リーウェンさんも殺されてこの町も終わりかと思ってましたが……。助かりました」

「リーウェンがなにかしていたんですか?」


 去年、リーウェンを殺したのはワタクシです。

 それが原因でヒュドラが現れたのだとしたら、流石に責任を感じてしまいます。


「リーウェンさんをご存知で?」

「流石に知ってますわよ」

「そうですよね。実は……」


 曰く、これまで難しい依頼はすべてリーウェンがやっていたようです。それをワタクシが殺してしまい、武闘大会で良い成績を残していた選手達も全員が町の外から来た人物だったこともあり、冒険者の質が低下していたようです。

 それでもなんとか依頼をやりくりしていたようですが次第に回らなくなり、今年の始め頃にヒュドラの幼体が発見された時もしばらく放置されていたようです。

 その時は国から軍が派遣されて対処したようですが、今回のヒュドラは軍の手に負えないレベルだということ。

 リーウェンがいれば彼が倒してくれたかもしれませんが、殺されてしまったためにそれができず、他所の町に応援を求めてギルドはてんやわんやだったようです。

 そんな中現れたワタクシはまさに救世主でしょう。


「ヒュドラって、そんなに何体も出るような魔物でしたっけ?」

「そうですね……。意外と天敵も多いんで今回ほどのはあまり出ないですね。多分、十年以上潜んでいたんじゃないでしょうか」


 ヒュドラについては通り一遍の知識しかありませんが、考えてみれば町一つ潰しかねない魔物がポンポン現れていたらこの世界はとっくに滅んでいるでしょう。

 十年も気づかれないなんてことも滅多にあるわけではないので、今回のヒュドラは特別。

 それこそ神様から脅威と認定されるほどです。

 ヒュドラは普段、湖の中に潜んでいるらしく、それで今まで見つからず、今でも一般市民にパニックが起きていないようです。

 ギルドの職員からその湖の場所を教えてもらいます。


「アマルさん……実力を疑っているわけじゃありませんが一人で大丈夫ですか?」

「他に人もいませんし仕方ないでしょう。心当たりはありますか?」


 職員は渋い顔をしました。

 それがないからこれまでヒュドラは倒されていないのです。わかっていながら聞くのは少し意地悪でしたか。

 そもそもワタクシと肩を並べて戦えるような人は一人しか思いつきません。

 自惚れではないですが、神様謹製の肉体は伊達ではないですので。




 ヒュドラの潜む湖に向かう前に一つ寄る場所があります。

 件の湖の近くには二つほど魔力濃度の高い場所があり、恐らくそこから流れ込んだ魔力のせいでヒュドラも凶悪化したのでしょう。

 十年もあれば町の脅威にはなるでしょうが、それだけでワタクシの仕事になるとは思えません。


「うん。アマルちゃんの推測で間違ってないんじゃないかな」

「この地形を作ったのは神様でしたっけ? 設計ミスではないですか?」

「そんな一から百まで手を入れたわけじゃないからさ。そんな細かい所までやれるんならアマルちゃんに仕事を頼んでないよ」


 やはりこの神様は適当なのでしょうか。

 他に神様がいるのかどうかは知りませんが、すべての神様が作る世界が総じて適当でないことを祈るばかりです。


「それで、今回はどうして呼んだの?」

「毒を無効化できるような能力が欲しいのです」


 ヒュドラは毒を吐く魔物です。

 詳しくどれだけの毒かはわかりませんが、少なくとも近くで戦っていて無事で済む程度ではないでしょう。

 この手のタイプの魔物はわかりやすく毒を吐くのではなく、呼吸をする度に周囲に毒素が広がっていくものです。

 最悪、ちょっと深呼吸しただけでも倒れかねません。

 いくら病気にならないとは言え、毒が効かないということではないでしょう。


「それくらいなら用意してたかな……」


 と、今では懐かしい交換できる物のリストを取り出しました。

 最近では神様に直接、アレはできるかコレはできるかと尋ねていたので、ワタクシ自身このリストを見ることはなくなりました。

 そして、ワタクシの欲しい能力はリストの中にあったようです。


「この『状態異常無効化』だね。毒で死ぬことも体が痺れて動かなくなることも幻覚も気が狂うこともなくなるよ」

「なんだかゲームみたいですわね」

「良く知らないけどそんなもんじゃない?」


 体調不良は状態異常。体力はHPで魔力の総量はMP。ステータス画面が目に見えるようになればまさしくゲームのようでしょう。

 状態異常無効化なんて、これまで体験したこともないわけですから、それがワタクシの身に起こるとなればゲームのようだと思うのも仕方のないことでしょうか。

 とにかく、それがポイントで交換できるならなにも言うことはありません。

 手持ちのポイントで払えたのですぐに交換します。


「じゃ、これでアマルちゃんは状態異常を起こすことがなくなりました」

「実感ないですわね」

「目に見えるものじゃないからね。それより、どんどん人間から離れていくねぇ……」

「この世界に生まれた時からですわ」


 実際にヒュドラと戦わなければ効果のほどは実感できないでしょう。そもそも、今回のヒュドラの毒の程度もわからないのでこの能力のお陰かも検証できないのですが。

 どちらにせよ、ヒュドラの毒が効かないのであればそれで構いません。

 もしも毒が効いたとしたら、テレポートで逃げられるでしょうか。


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