王からの報告
もはや日常と化したセスとサクラの修行風景には執事のブランドール、双子メイドのメイとリゼも慣れてきている。さっき飲み物の差し入れをしていた。
俺はブランドールに言われて客を待っている。メイとリゼは落ち着かない様子だ。
「まぁ慌てるな。ただの客だと思っていいから。」
「むむむ、無理ですよ〜。」
「それはさすがに言い過ぎです。」
まぁ本来は俺にとっても雇用主というか上司というか…まぁ王様だしな。と考えているとセスが入ってきた。汗は拭いたのだろうか?獣臭がするのは失礼だと思い、セスの匂いを嗅いだ。
「うぉっ!どうした!ジェイド!」
「いや、お前が臭かったら失礼だろ?確認しとこうと思っ…」
バキィィィとセスの拳が綺麗に顔に入った。
「貴様っっ!いくらジェイドでも失礼が過ぎる!我は女の子だぞ!」
「これはジェイド様が悪いです。」
ウンウンと双子メイドも頷く。神獣形態だったら大丈夫なのはなんでだ?
しばらくすると裏口から王が入ってきた。護衛も一緒だ。
「久しぶりだな。ジェイド!なんだ?顔が腫れているが?」
「よくあることです。」
「そうなのか?まぁいい。プラチナランクの公表の件だ。」
やっぱりか…音沙汰がなかったから忘れたのかと期待していたが…甘くはなかった。
「ジェイド、レイナ、セス様、その他に二人を正式にプラチナランクとして公表する。」
「セスもか?」
「我も強いからなハハハ」
馬鹿笑いしているセスは放置して
「セスもパーティに入れることを考慮して?」
「そうだ。プラチナランクパーティとしてジェイド、レイナ、セス様のパーティをプラチナランクパーティとする。」
「なるほど。フレイヤは?実力はプラチナ級でしょう?」
「フレイヤは切り札として置いておく。」
「ほうっっ!やはりあのギルドマスターは強いのか!レイナ以上の魔力を感じたからな。」
「得意分野が違うけど間違いなく強いぞ。」
「セス様個人には依頼をお願いすることはないでしょう。パーティ依頼のみだと思ってください。」
「うむ!ジェイドとレイナだけでは力不足だからな。」
「言ってろ。犬っころ。」
「ジェイド!どんどん冷たく雑になっていないか?」
「毎晩、俺の部屋に忍び込んでくるからだろう!」
「減るもんじゃないしいいだろう!」
「…プラチナランクの公表の件は後日、ギルドでやる。お前たちは集まらなくてもいい。」
「そうなのか?それはそれで揉めそうな気もするが…」
「あと二人いると言っただろう?そちらに任せる。」
「まぁ犬がうるさいからなぁ。」
「我はフェンリルだ!犬ではない!」
「…仲が良さそうで安心したよ。レイナにも伝えておく。ではな。」
慌ただしく王は帰った。セスのことが気になっているのだろう。報告だけでは気が済まないという性格なのだから仕方がない。
「ジェイド!腹が減ったぞ!」
「ん?そうか。今日は俺がレシピを教えるよ。」
双子メイドとキッチンへ向かった。少しずつ俺のレシピを覚えてくれているのは本当に助かる。




