師弟関係
セスとサクラが力比べをするらしい。庭を壊される可能性を考慮して俺も外に出る。
「ふむ。面白い小娘だ。」
「こ、小娘とは!馬鹿にして!」
サクラがキレている。が、途端に雰囲気が変わった。
「ふぅっ…揺さぶられてはいけない!」
「おっ?」
サクラが雷属性の魔力を纏った。そういえばセスもサクラも雷属性か。サクラが刀の鯉口を切る。抜刀術だ。
一閃。
だが、
「なっっ!」
「悪くはない…がまだまだだな。」
セスはサクラの攻撃を完全に見切っていた。
「まだやるか?実力差がわからないわけではあるまい?」
サクラは刀を鞘に収めるとガバッッと土下座した。なんで?
「私の師匠になってください!」
は?なんだこれは?
「おい?サクラ?」
「ジェイドは黙っていてください!私はさらなる高みを目指しています!この方はその高みにいる!」
「ほぅ見所がある小娘だな。サクラとか言ったな。」
「サクラ…あの?」
「ジェイドは黙っていてください!」
ダメだこれは。俺がなにを言っても聞かないだろう。でもその前に
「セス。神獣の姿になってくれないか?」
「ん?あぁわかった。」
セスは激しい雷の魔力と共に神獣の姿になった。サクラは呆然としている。
「サクラ、言ってなかったが…セスは神獣フェンリルなんだ。この前の深淵の森で助けてくれたのもセスなんだわ。」
サクラはプルプルと震えている。これは恐怖なのか?突然、サクラが
「か、可愛い!モフモフですね!モフモフ!」
「な!コラ!やめんか!」
サクラはセスに抱きついていた。しばらく堪能しているとセスがキレた。
「いい加減にせい!なんなのだ!」
「はっっ!師匠!申し訳ない!つい…」
サクラがセスを師匠と呼んでいる…
「師匠!どうか私を鍛えてくれませんか?お願いします!」
「むっ…そうだな…同じ雷属性のようだし、見所もある。」
え?ちょっと?これは?
「いいだろう!サクラよ!貴様は私の弟子だ!」
「おぉ!ありがとうございます!師匠!」
神獣の弟子ってなんだ?まぁセスとサクラが認め合っているならいいのか?
「サクラよ。弟子と認める以上、我が認めるまでジェイドと交尾してはいかんぞ!」
「ぐっっ!わかりました!」
「だから交尾って言うなよ!」
「ふふふ。これでジェイドと同衾するのは我に決まったな。」
「いや、俺は一人で寝るからな。」
「なんでだ!いいではないか!」
「よくねーわ!」
「師匠!ジェイドはお硬いヤツなのです!」
「そうか…まだ童貞であったか…」
ここで前世がどうとか考えても仕方ない。この世界では間違いなく童貞ではある。




