執事とメイドと
俺はある貴族邸の前にいた。大きいな…これは…
「ここがジェイドと我の家になるのか!いいではないか!」
「私も一部屋貰っていいのよね?」
「勝手にしてくれ。持て余すぞ、これは…」
大きすぎる…執事とメイドがいないとやっていけないぞ…
「セスは掃除とかできないよな?」
「神獣は掃除はしない!」
「私は自分の部屋はちゃんとやるわよ。他はちょっと…大きいから…」
「だよなぁ。」
こういうのってギルドで募集できるのかな?あとでフレイヤに聞いてみよう。
「じゃあ中に入ろうぜ。鍵は貰っているから。」
俺は門を開けた。すると
「お帰りなさいませ。ジェイド様。」
「お帰りなさいませ。ご主人様。」
え?どちら様? 執事っぽい人とメイドっぽい人がいる。メイドの方は双子なのか?
「アーカム王より、辞令を受けました。私は執事のブランドールと申します。今後はジェイド様の身の回りのお世話をするようにとのことです。」
「はじめまして。ご主人様。私はメイドのメイと申します。こちらは双子の妹の…」
「り、リゼと申しますです 。よ、よろしくお願いします!」
いかにも仕事が出来そうな初老の執事と赤い髪の双子のメイドだ。姉は髪が短く、妹は長い。
「王より、伝言がございます。「こちらの維持費、人件費はこちらで持つ。好きに使え。」とのことです。」
素晴らしい。一人の生活とはならなかったがこれは実質、ニート生活ができるのでは?税金で食う飯はうめぇ!
「今後、ジェイド様への依頼は多くなると見越してのことです。くれぐれも誤解いたしませぬよう…」
「な、な、な、なにを言ってるのか、今後も国のために頑張るぞぉぉ!」
この執事は心が読めるのかもしれない。
「セス様、レイナ様もよろしくお願いします。」
「おぉ!そなたらは我の正体を知っておるのか?」
「はっ!神獣フェンリル様であると聞いております。」
「そうか。では我の世話も頼むぞ。」
「生肉でも食わしとけばいいんだよ。」
「ジェイド!ちゃんと調理してくれ!」
「料理などの家事は私達にお任せください。」
「お、お任せください!」
ほぅ双子メイドは料理ができるのか…これはいいかもしれない。
「寝具など必要最低限の物は揃っております。他に必要な物があれば仰ってください。」
「新しく買う物はないかなぁ。宿から持ってくるよ。」
「ジェイド。セスの服とか買っておいた方がいいわよ。すぐ脱ぎたがるから。」
「むっ!家なら裸でいいだろう!なぁジェイド!」
「すまないがレイナとメイ、リゼもセスの服を見立ててやってくれないか?」
「どうしてだ!」
「裸はダメです。ブランドールやメイ、リゼも一緒に住むんだから。」
「そうね。わかったわ。」
「フェンリルに戻ってもダメか?」
「客が来る可能性もあるからダメだ。」
レイナ達に連れられてセスは服を買いに行った。以前、セスに服をくれた店だ。礼も兼ねて多目に金を持たせたから大丈夫だろう。さて
「俺は宿に荷物を取りに行く。留守は頼むぞ。」
「はい。いってらっしゃいませ。それと先ほどレイナ様にはお伝えしましたが、こちらには風呂がございますので、そちらの用意もしておきます。」
「風呂があるのか!それはいいな!」
突然のことだったがこういう生活に憧れがなかったわけではない。切り替えていこう。
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