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皇女殿下の飛空艇~皇女殿下は鬼畜な艇長にしごかれています~  作者: うにおいくら
第15章 親子の事情

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息子と娘

「はぁ? アメノですか?!……」

とフレデリックはスサノ帝の勢いに押され、即答できずにアメノの顔を見た。

アメノは素早く首を振った。


「アメノではない。シバと同じ事を言うな! 一番下の息子のタケルだ」


「ああ、アメノでは無いんですね。ホッとしました。で、失礼ですが末の王子のお歳は?」

とフレデリックは表情を緩めて聞き返した。


「ソフィアと同じ十八になる」


「え? そんなに若い息子がいたんですか? 流石、衰えを知りませんね」

とフレデリックは少し呆れながら言った。


「そうだろ?」

とスサノ帝はまんざらでもない表情を浮かべて言った。


「……いや、別に褒めてないんだけど……」

とフレデリックは呟いた。それを見てシバとアキトは笑いを抑えていた。


――思う事はフレデリックも同じだった――


「分かりました。喜んでお迎えいたしましょう」

とフレデリックが表情を改めて真顔で言った。


「そうか! それはありがたい」

とスサノ帝は胸をなでおろすと


「タケルを呼べい!!」

と声を上げた。


「はっ!」

と控えていた小姓が、素早く部屋を後にしてタケルを呼びに行った。


 暫くして障子が開き、タケルがソフィアと同じように手をついて


「お召しにより参上つかまつりました」

と口上を述べた。


「ふむ。来たか……入れ」

とスサノ帝が声を掛けると、タケルは立ち上がりソフィアの隣に座った。


「今、お主の留学の許しをモルタリア帝国皇帝、御自ら頂いたわ。お主からも礼を述べよ」

とスサノ帝はタケルに言った。


「さようでございますか!」

とタケルは返事をすると、改めてフレデリックに向かい


「この度は私の留学に関して快く承諾を頂き、恐悦至極でございます。なにとぞ、これを機会にお見知りおきを賜りたく存じます」

とタケルは手をついてフレデリックに謝意を述べた。やはり王子である。直情径行な行動が多いと言われてはいるが、こういう場ではそれなりに王子らしき態度で受けごたえが出来ていた。


「こちらこそ、我が国に来られたのであれば、存分に御見聞を広めてくだされ。そこに控えます我が娘も士官学校でともに机を並べる事になります。何かありましたら何なりとお申し付けくだされば結構でしょう」

とフレデリックは笑顔でそれに応えた。


「は、ソフィア殿には既に色々とご教示頂いております」

とタケルは恐縮したように頭を下げた。


「ほほぉ? 既に知己を得ておりましたか……」

とフレデリックは少し驚いたような表情を見せた。


 それを見てソフィアは


「少し稽古の相手をさせて頂いただけです。お父様!!」

と慌てたように声を上げた。


「我が息子は真刀斎(かんべえ)の元で、ソフィア殿に色々と稽古をつけて貰っておるみたいだぞ」

とスサノ帝は意味深な笑顔を見せて言った。


「ほほぉ、ソフィアにですか……ソフィアは渾深館道場に通っておるのですか?」

とフレデリックはスサノ帝に聞き返した。


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