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皇女殿下の飛空艇~皇女殿下は鬼畜な艇長にしごかれています~  作者: うにおいくら
第14章 ソフィアと魔導書

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姫巫女とイササギの出会い

「そう言えば、お前は姫巫女様とも面識があったな?」

とシバが思い出したように魔導書《グリモワール》に聞いた。


「ああ、あるよ。吾輩を姫巫女様に見せたのは始祖様だ」


「そうなのですか?」

とシバは姫巫女に確認するように聞いた。


「その通りです。イササギはあの当時まだ三十代の働き盛りでした。その書は元々は魔導書ではなく、単なるイササギの日記であり、備忘録であり、落書き帳みたいなもんだったのです」


「へ? 単なる落書き帳?」

とシバが呆れたように声を上げた。


「いや、シバ、それは違うぞ。お宝だったからこの場合『聖なる落書き帳』だろう?」

とアキトがシバの言葉を訂正した。


「ああ、なるほど……」

とシバも納得したようにうなずいた。


「お主たち、さっきから黙って聞いていれば、吾輩に失礼だぞ。『民宿の寄せ書き帳』だとか『落書き帳』だとか吾輩は魔導書グリモワールである!」


――『落書き帳』と言ったのは姫巫女様だぞ――


とシバは思っていたがそれは口には出さずに


「その『落書き帳』がなんでこんな『しゃべる古本』になったんですか?」

とシバは姫巫女に改めて聞いた。


「それなんですが……その前に私とイササギの出会いから話をしましょう。それはまだトウイの国ができる前の話です。

 イササギが転移した場所はこの『トウイの島々』ではなく、ユベリア大陸の東のはずれ……海の向こうに北島が見えていた場所だったそうです。もちろん、転移者だけあってシバさんやアキトさんのように、その時から絶大な魔力と強さを持っていました。この島に渡る事もそれ程造作もない事だったようです。

 イササギが訪れた時代の北島は人は住んでいましたが、まだまだ未開の土地でした。言ってみれば弥生時代にスーパーサイヤ人がやってきたようなもんです。その上、イササギには前居た世界の記憶もあります。こんな北島なんかあっという間に統一し、文化を根付かせることなどわけありません。北島をある程度治めた後は、本島そして西島、最後は南島と四つの島を手中に収め、統一を果たしました。

 私とは彼が初めて本島に来た時に出会いました。まだ彼がこの四つの島を統一する前ですね」

と姫巫女はイササギとの出会いを語りだした。

シバたち三人は黙って話を聞いていた。


「私はイササギよりもずっと前にこの本島のエルフの村の村長の娘として転生しました。私もソフィア様と同じように生まれながらに前世の記憶を持っておりました。そして同じように幼少期に魔力の覚醒が始まり、イササギがこの島に来た時はそれなりに使えるぐらいにはなっていました」


「そこでお互い異世界からの人間だと分かったわけですね」

とアキトが聞いた。


「そうです。イササギは魔力の波動を見る事ができました。同じような波動を持ち、結界魔法を行使できる私に興味を持って自ら自分は転移者だと名乗りました。それで私も転生者だと初めて告白しました」

と姫巫女はアキトの質問にそう答えた。


「姫巫女様、ちょっといいですか?」

とシバが姫巫女の言葉を遮るように言葉を挟んだ。

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