↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
皇女殿下の飛空艇~皇女殿下は鬼畜な艇長にしごかれています~  作者: うにおいくら
第14章 ソフィアと魔導書

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
184/223

開いた魔導書

「まぁ、それは諦めて……実は見てもらいたいものがあって今日はここに参りました」

と気を取り直したようにシバが姫巫女に向かって言った。


「はて? 見せたいものとは何でしょう?」

と姫巫女は聞き返した。


「実はこれなんです」

とシバはアイテムボックスから一冊の本を取り出し、姫巫女の前に差し出した。それはスキノから譲り受けた魔導書であった。


「これは……」

と姫巫女は言葉に詰まった。そして魔導書を手に取る事もなく、じっと見つめていた。


「『北の大地』の『永遠氷穴』からスサノ帝が見つけた魔導書です。彼女から預かってきました」

とシバは姫巫女の表情を窺いながら言った。まず最初に姫巫女に見せようと思ったのは、この国の歴史とともにある彼女なら何か知っていると踏んでいたからである。


「……」

姫巫女はシバの言葉に反応する事は無く、まだ無表情で魔導書を見つめていた。


 その時、唐突に


「姫巫女様! 久しぶりだなぁ」

と魔導書が姫巫女に声を掛けた。


「え? 魔導書がしゃべった?!」

とソフィアが驚いたように声を上げた。

姫巫女はソフィアの言葉で、我を取り戻したように表情が戻った。

そして微笑みながらソフィアに


「そうですよ。この魔導書はよくしゃべるんですよ」

と声を掛け


「そうだったよね? グリモワール」

と懐かしそうに魔導書に語り掛けた。


「ここ数百年は誰とも話をしていないよ。最後に話をした相手は……ああ、つい最近そこのオッサンと話をしたっけ……」

と何故か残念そうな声で魔導書(グリモワール)は答えた。


「オッサン、言うな……」

とシバは誰にも聞こえないように不満げに呟いた。


 そして


「そう……こうやって会話だけは出来るんですけどね……」

とシバは少し不満げに言った。


「おや? シバ殿でも開きませんでしたか?」

と姫巫女が意外そうに聞き返した。


「ええ。開きませんでした……くそ忌々しい事に……」

とシバは今度は本気で悔しがりながら言った。


姫巫女は微笑みながら懐かしそうに魔導書を手に取り表紙をさすっていたが、おもむろに魔導書をソフィアに手渡した。

ソフィアは急に手渡されて驚きの表情を浮かべて魔導書を手に取った。

そしてそのまま自然に当たり前の様に魔導書を開いた。


「あ?! 開いた」

と今度はシバが驚いたように小さく声を上げた。


「やはりソフィア様は開くことができましたね」

と姫巫女は驚く事もなくソフィアに話しかけた。ソフィアであればこの魔導書は開くと確信していたようだった。


「なんで?」

とシバとアキトは驚きの表情で姫巫女の顔を見た。

姫巫女はそれには答えず二人に笑顔を返しただけだった。


「……兎に角、開いて良かった。ここで開かなかったら、この役立たずの『古本』は粗大ごみと一緒に燃やしてやろうと思っていましたよ」

とシバはにこやかに答えたが、目は笑っていなかった。



「それはシャレにならんから止めて……」

と魔導書(グリモワール)は懇願するようにシバに言った。


「じゃあ、何故ソフィアには開くことができたのか教えろ」

とシバは眉間に皺を寄せながら魔導書(グリモワール)に言った。


「それは私から説明しましょう」

と姫巫女が口を開いた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。