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皇女殿下の飛空艇~皇女殿下は鬼畜な艇長にしごかれています~  作者: うにおいくら
第10章 姫巫女様の住む聖樹海

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眷属の儀

「私は構いません。なんて言ってもここは異世界ですから。何でもありの世界ですから」

とあっけらかんとソフィアは言った。


「私はシバさんやアキトさんと一緒に過ごすようになって『ここは異世界なんだ』と実感する事が多くなりました。前世の常識にいつまでも囚われていてはいけないと気づきました。折角この世界に転生したんだからこの世界を愉しまなくては勿体ないと、このお二人を見て思いました。だから、こういう設定は乗るべきだと思うんです。それに転生者同士繋がっていられるというのはとっても嬉しいです!」

とソフィアは言い切った。

その姿を見てシバもアキトもソフィアの肝の据わり具合に感動を覚えていた。


「本当に皇女殿下はそれでよろしいか?」

と姫巫女は念を押すように聞いた。


「はい。全く問題はありません。姫巫女様の眷属にして下さい」

と何の躊躇もなくソフィアは言い切った。


「それでは最後に聞きますが、モルタリア帝国の皇帝家は代々ウナム教の信者でしたよね。それは大丈夫ですか?」

と姫巫女は念を押すように確認した。


「皇帝である父は『教会の保護者』と言う立場がありますが、私はそうではありません。それに教会と眷属は別次元の話なので全く問題はありません」

とソフィアはきっぱりと答えた。


更に


「なので私はモルタリア帝国の皇族ですが、トウイの国の姫巫女様の眷属になる事は何ら問題はありません」

と付け足した。


 その表情を見て姫巫女はこれ以上のやり取りは失礼だと悟り、ソフィアを自らの眷属として迎え入れる事にした。


「分かりました。もうこれ以上申しますまい」

と静かにソフィアに言うと


「五柱の巫女(いつはしらのみこ)はここへ」

と草庵の外で待つ守護巫女たちに声を掛けた。


「はい」

と返事をすると五人の守護巫女たちは、静かに草庵の障子を開き中へと入って来た。


五人の守護巫女が姫巫女の前に正座し終わるのを確認すると姫巫女は


「今よりこのモルタリア帝国の第一皇女ソフィア・テレーズ・クリッセンをわが眷属とする」

と力強い声で宣言した。


 守護巫女全員が


「はいっ!」

と返事をして床に手を突いた。

すかさず筆頭守護巫女の出雲 緋沙子が


「では、これより眷属の儀を行う」

と宣言した。同時に守護巫女は全員同時に立ち上がった。


 草庵の壁を背に姫巫女が座り、その前にソフィアが対面するように正座した。

その両脇を四人の守護巫女とシバとアキトが並んで座った。


 厳かな空気が流れる中、守護巫女の一人。筆頭と呼ばれる巫女である出雲 緋沙子はソフィアの隣に正座し、


「畏(かしこ)き、神の御名(みな)を呼び奉(まつ)る。これなる器モルタリア帝国の第一皇女ソフィア・テレーズ・クリッセンの血と肉、そして魂の奥底まで、残る隈(くま)無く神の御手(みて)である姫巫女神楽坂 斎(かぐらざか いつき)に捧げ奉る。

命のあらん限りは神の代弁たる姫巫女神楽坂 斎の眷属となり、その御敵を討ち滅ぼさむ。此の契り、現世(うつしよ)より常世(とこよ)まで違(たが)うこと無し。神の御前にて誓い奉る」

と祝詞を唱えた。


 その祝詞が終わると二人の守護巫女が立ち上がり、姫巫女とソフィアに白い杯を手渡した。

そしてその杯に神酒(みき)を注ぐと、静かに座っていた場所に戻り正座して控えた。

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