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皇女殿下の飛空艇~皇女殿下は鬼畜な艇長にしごかれています~  作者: うにおいくら
第8章 ソフィアの縁談

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情報源

「はい」

とシバは答えながらも


――なんか面白そうな話になってきたな。ワクワク――


と心の中では興味津々だった。しかし表情にはそれを微塵も出さなかった。


「実は例の少佐の件なんだが……」

と伯爵は改まって話を始めた。


「あ、あのラシール帝国の回し者だった少佐ですね。確か……」

とシバはすぐにその少佐の名前が浮かばなかった。


「そうだ。スミス少佐だ。彼の情報からラシール帝国が我が国と縁談を画策してるという情報を掴んだ」


「それって本当ですか? それってその場しのぎの言い逃れじゃないんですか?」

とシバは唐突な話に驚いて聞き返した。


「うむ。わしも初めはそう思ったが、それがそうではない。精神感応魔法も使って聞き出した話だ」


「え? そうなんですか? あのえげつない魔法をですか?」

とシバは話の真偽よりも白状させた方法論の方に驚いていた。


「精神感応魔法は後々、精神を病む可能性があるやつでしょ? ありゃえげつない魔法ですよ」


「そうだ。お主の言う通りだ。しかし国防情報総局のスペンサー大佐は、感応魔法に関して我が国随一の術者である。それなりに予防線を張りながら術式を行使しておる」


「まぁ、提督の国の人間の事ですから、私がとやかく言う筋合いは無いんですけどね……でも何で縁談なんですか?」

とシバは聞いた。


「うむ。今ラシール帝国の視線は西よりも東に向いておるのは知っておるか?」


「西側諸国とは膠着状態ですからね。モルタリア帝国やブリアイル王国連合を中心とする西側諸国とのにらみ合い状態とでもいうんですかね。それはなんとなく分かります」


「そこでラシール帝国は、かの国の南東に広がるモウカン国に狙いを変えた様なのじゃ」


「モウカン? あそこは確か今内乱状態では?」

とシバはモウカン国の現状を思い出しながら聞いた。


「そうじゃ。三人の王が領土争いというか覇権争いを繰り広げておる。その隙をラシール帝国が狙っておるようなのじゃ。そうなるとラシール帝国は西側諸国との後顧の憂いを無くす必要がある。そのためにも西側諸国を抑えるためにもモルタリア帝国との和議は必要なのじゃ」


「漁夫の利狙いですか。確かにその理屈は分かりますが、今は西側諸国とラシール帝国は表立って交戦状態にはないでしょう? 一応、今はそれなりに行き来もあるし、それ程神経質になる事もないでしょう。間違ってもモルタリア側から戦を仕掛ける事など無いと思いますが……」

とシバは言いながら


――だからと言ってそれがソフィアの婚礼とどう結びつくんだ?――


と伯爵の真意を掴みかねていた。


「ふむ。お主の言う通りじゃ。流石、世情には詳しいのぉ」


「そんなおだてには乗りませんよ。それ位誰だって分かりますよ」

とシバは苦笑いしながら言った。


「おだててなんかはおらんわ。お主をおだてても何の得もないからな」


「それなら良いんですけどね」


「で、話を戻すと確かにお主の言う通りこちら側……西側諸国からラシール帝国に戦を仕掛ける事など間違っても無い……が、ゲルオン王国はどうじゃ? あそこも西側諸国連合の一員だぞ」

とカクセールは聞いた。


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