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皇女殿下の飛空艇~皇女殿下は鬼畜な艇長にしごかれています~  作者: うにおいくら
第6章 異世界転移の記憶 シバとアキト

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フレデリックとの出会い

忌まわしい記憶を思い出したシバは話題を変えるように


「あの婆さんに会ってから、しばらくしてから俺とアキトは旅に出たんだけどね。出てから一か月ぐらい経った頃かな……フェリーに会ったんだよ」

とソフィアの父親の話を始めた。


「え? そんなに早くから知り合っていたのですか?」

とソフィアは驚いたように聞いた。


「うん。まだモルタリアから出る前だったなぁ。ヴィヴィの森の中で拾ったんだよ」

とシバは言った。

ヴィヴィの森とはこの西側諸国の間でも伝説になっている、別名『異空間の森』とも呼ばれる神秘的な森の事である。


 因みにフレデリックはその当時まだ第二皇子で、帝位は第一皇子の兄が継ぐものだと思っていた。勿論誰もがそう思っていたし、そうなる予定だった。


――どうせ兄上が皇帝の座を継いだ後、俺は宰相とかでその補佐をさせられるんだろうからな。その前にこの世界を見て回ろう。それはきっとその立場になれば活きてくるに違いない――


と、気ままな皇子のフレデリックは妻子がいるにも拘らず、適当な言い訳を残して冒険の旅に出かけて行った。もっとも彼にしてみれば、兄が皇位継承した後に粛清されないために、全く国政に興味がないというそぶりを示しておきたかったというのも兼ねていた。


 シバとアキトはダンジョンを二週間で攻略し、その後はギルドのクエストをこなしていたが、森の賢者アガサ・ヴァイスリッターの助言に従いヴィヴィの森へとたどり着いていた。そこで最初に目指したのは精霊の泉だった。


 丁度、その時にアガサ・ヴァイスリッターの弟子のメリッサ・グラデスもこの森の中にいた。

メリッサはシバ達が旅に出る少し前に師匠から(ことづか)った魔法書を森の魔女のサフィラへ届けに出ていた。

その帰りに水の妖精王ウンディーネに挨拶をしに行こうと思い、精霊の泉として名高いバランの泉に立ち寄った。そこで泉の傍で野垂れ死んでいる男を見つけた。


 丁度、メリッサがその男の顔を覗き込んでいるタイミングで、シバとアキトに出遭ってしまった。

泉の傍で横たわる野垂れ死んだ男。それを見下ろすメリッサ。しばらくそのまま見下ろしていたが、おもむろに落ちていた木の枝を拾うと、その先っぽで野垂れ死んだその男の身体を突っつき始めた。


 シバとアキトは、その様子を怪しみながらも近寄って行った。

その足音に気が付いてメリッサは振り返った。


 最初に声を掛けたのはシバだった。


「あんたが、()ったのか?」


「まさか! 私は何もしてないわよ。この男が勝手にここで野垂れ死んでただけよ」

とメリッサは憤って反論した。


「あ、そうなのか? それは失礼な事を言った。この男の身なりが良いもんで、てっきり金目当てに()ってしまったのかと思ってしまったわ」

とシバは謝った。でもまだ疑っていたが。


「誰がそんな事をするか!」

とメリッサは更に憤りながら言った。しかしながら『この男の身に付けているモノを売ったらいい金になるな』と少し(よこし)まな考えも浮かんでいたのは事実だった。


「それよりも、どうするんだ? その死体?」

とアキトがシバとメリッサに聞いた。彼は誰がこの男を殺したのかは興味が無かった。それよりも余計な面倒事に関わり合いになりたくなかった。


「どうしよう? このまま放っておくのもなぁ……」

とシバとメリッサは顔を見合わせた。

二人は少し考えていたが、


「じゃあ、私がここで燃やしてしまいましょう」

とメリッサが決断した。

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