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第三話 義母と義理の息子は……
ユクの娘はエルバの事を実の息子の様に育てた
そのためか、とても優しい少年になった
「ねぇ、お母さん」
「なんだい、エルバ」
ユクの娘が40歳、エルバが10歳の時だった
無垢な笑顔でエルバはユクの娘を呼んだ
それにユクの娘も笑顔で答えた
しかしその問いは決して笑顔で答えられるものではなかった
「本当のお母さんはどこに行ったの?」
無垢すぎて傷つけられない
透明なガラスのようだった
だから、答えられない
「エルバのお母さんは私だけよ」
「ううん、ユク爺から聞いたもん! 僕には……」
「静かになさい」
「本当のお母さんが」
「静かになさいと言ってるでしょ」
「いるって……」
「静かにしなさいっ!」
平手でエルバの頬を打った
赤く頬が染まる
涙が瞳にたまった
「いい!? 今度そんな事を聞いたら……」
ユクの娘は自己中心的すぎた
彼女はわがままが過ぎたのだ
「ユクに頼んで、殺してもらいますからねっ!」
少年に対して、最も辛い一言だった




