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~300年ノ西世界~  作者: 葉都
301回目:1年
5/8

5:新歓 その②

「それじゃあ、開始!」

そんな声が体育館内に響き渡る

どうやら、始まったようだ

すると、優希が話し始める

「それじゃあ、僕から自己紹介するぞ!僕の名前は英優希、出身は西京都の品海区、血液型はA型で、誕生日は6月11日、好きなことはスポーツで好きな食べ物はハンバーグ。部活はアメフト部に入る予定。よろしくな!」

「え?うん」

「はい…」

「ああ」

俺含め、全員が少し微妙な反応をする

確かに、俺が知らないはずの情報もあるのだが……

ここにいる3名全員が知っているんだよな

まぁいいか

そんなことを考えていると、優希がまたも話し始めた

「ほら、じゃあ魁から!」

「ああ、分かった」

やはり黙っていたら俺に回ってくるらしい

かといって誰も名乗り出ないため、結局俺が避ける事は不可能だった

「え~~っと、じゃあ。涼月魁って言います。栃土県の月光市出身で、誕生日は8月の21日。好きな食べ物は甘い物で嫌いな食べ物は辛い物。部活に入る予定はない。よろしく」

「おう!」

「よろしくお願いいたします」

「よろしくね」

そして俺が座ると、西織さんが話しかけてくる

「ところで、月ですか?」

「ああ。涼月だが?」

「……そうですか」

やはり、ここまで分かるのは、勘が鋭いと言えるだろう

「それじゃあ、次は私(わたくし)が。西織依織と申します。出身は優希君と同じ品海区で、誕生日は3月1日。趣味は和太鼓で、苦手なことはスポーツです。部活は和太鼓を嗜んでおりますので、和楽部に入ろうかと。よろしくお願いいたします」

「勿論!」

「ああ、よろしく」

「よろしくね!」

何だろう、俺も反応したから何だが、もう関わりある奴が反応する必要あるのか?

……あるのか

とにかく、触れる事はそこではない

彼女の苗字には西が付いている

この国の苗字には、特別な意味を持っている

彼女のように方角が付いていれば、位の高い貴族であり、王族とも近いという事

そして、もう一つ

王族と方角付き苗字の間に位置する、12家が存在している

睦月、如月、弥生、卯月、皐月、水無月、文月、葉月、長月、神無月、霜月、師走

この学校の校長、文月源一郎は文月家現当主

そう聞けば、とても立場が高い人だという事はよく分かる

そして、現代の総理大臣は彼の息子、文月学

そして、彼の血のつながった娘、それが彼女

文月加奈だ

あの人は結構独りぼっちらしい

まぁ、流石に怖いという感情の方が優先されるのだろう

じゃあ、なんで彼女が涼月に引っかかっていたのか

……まぁ、月って付いていたからでしょ!

適当適当!

すると、最後に秋野さんが話し始める

「えっと、秋野柚です。出身は一葉(いちば)県一葉市、誕生日は1月19日。部活は入る予定無いから、帰宅部かな?まぁ、よろしくね!」

「ああ!」

「勿論ですよ」

「よろしくな」

ってな感じで、自己紹介が終わる

その後多少話をする

すると、清水先生が話し始める

「全体的に終わったみたいだな。それじゃあ、誰か代表一人がタブレット取りに来てくれ」

そう聞いた優希は真っ先に進んで取りに行った

離れたことを確認した秋野は、西織に話しかけた

「それで、優希とはどう?上手く言ってる?」

「ちょ、ちょっと。涼月さんもいるんですよ?」

「ああ、いいいい。もう知ってるし停滞してることも知ってるから」

「そうなの?」

「…はい」

「そっかぁ……まぁあいつ鈍感だからね~」

秋野はそう言うが、実際あいつは言われるほど鈍感ではない

実際、この頃というか、高校進学前から好意を寄せているのだ

じゃあ何故恋愛が進展しないのか

それは、いろいろ面倒があるからだ

学内人気やら、身分の差やら……何ともクソみたいな内容だな

そもそも優希や西織は美男美女、そりゃモテるよね、いい奴にもクソみたいな奴にも…

次に身分だが、英家は貴族では無く華族だ

それに西織家は貴族の中でも上の方

幸い、親御さんは認めてくれているらしいよ?

親御さんは、ね?

例え本家であり、彼女の親であり、当主である彼女のおじいさんですら認めても周りは良く思わない

確かに本家の発言力は絶大で、表ではいい顔している

だが、裏ではどうだろう

考えすぎとは思いたいが、貴族華族はそう言う汚いクソどもが多い

そもそも秋野にもそこそこの嫌がらせがあったみたいだし、今後俺も受ける事になるだろう

まぁ、俺に関しては虎の威を借る狐改め、虎の威を借りさせられる狐になっていた

本当に、あの時の加奈は見たことない程怖かった

まぁつまり、少なからずそう言う力が働くことを恐れて進まないのだ

ちなみにこの三年で付き合う

どうやったかって?

そんなの簡単だよ

文月の力を舐めないほうがいい

だが結局のところは、優希と西織の頑張りだ

まぁ、停滞しているのも1年半後までの話なんだがな

さて、脱線は此処までにしよう

何度も聞いた恋バナに耳を傾けつつ、優希の事を目で追う

どうやらもう帰ってきている様だった

俺は2人の話を遮って話しかけた

「お2人共、優希が帰ってくるぞ?」

「マジじゃん!ありがと」

「ありがとうございます!」

そんな会話を交わした瞬間、優希が話しかけて来た

「お?僕抜きで話してたのか。仲良くなれた?」

「ああ、とってもね」

「そうかそうか!何話してたんだ?」

その質問に2人は冷や汗をかく

俺は何も何もないように返事を返す

「なぁに、俺の話だ。お前も知ってんだろ?俺と加奈が知り合いだって事。それの元の話だ」

「元って、出会いの事か?俺も気になるんだが…」

「一言でまとめるなら、あそこにいる校長が隣に引越してきたっていう流れだったな。あの時の親はビビってたぞ?何せ大物が隣に引越してきたんだからな」

「…何か、校長先生って噂通りなんだな」

どうやら納得してもらったようだ

どうもどうも

という訳で話しますね?

あ、えっと……向こうとは時差がありますから、タイムカプセルのようになってしまいますね

えっと、1年生まではノンストップで進めたいんですよ

何ですけど、ノンストップで進めてたら、おそらく忙しいのが終わって、別に進められるんですね

つまり今だけ頑張ればいいって訳です!

それでは、ここまで読んでいただきありがとうございました

今後も、‘‘できれば‘‘お付き合いください!

お相手は十月二十五日の私、葉都でした

ということで、ではでは~

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