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魔法学園ヤマダ~転生するなら魔法学園とかやりたいって言っただけなのに~  作者: 天野ハザマ


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80話:リリカとキアラの組み合わせが強い(白猫コア談)

 とにかく、死霊魔法とは魔力でアンデッドと呼ばれる存在を作るものであるわけだが……実のところゴーレムにも近く、けれど死属性の特徴か意志のようなものも存在している、精霊にも少し近いものであると魔法学園ヤマダでは定義している。まあ、これを言うと精霊はちょっと機嫌が悪くなるのだけれども。

 まあ、全てのものには何となくではあっても関係や関連があるという話だが、そんなものは今すぐ分からなくても別に問題はない。そのうち分かるといいものではあるけども……というわけで、イヴァンたちのダンジョン探索は続いている。


「ボーンショット」

「ファイアストーム!」


 カリックスの放つ尖った骨がゴブリンたちを貫き、動きが止まった隙を狙ってエピンの杖先から噴き出した炎が渦を巻き焼き尽くす。

 イヴァンがいることで後ろには通さず、シーフゴーレムが後ろを警戒し、カリックスが足止めしてエピンが倒す。おおよそ理想系と言える戦い方であり、キャリーゴーレムに荷物持ちを任せている以外はゴーレムに頼り過ぎない戦い方であるともいえるだろう。


「どうだ、イヴァン? このくらい戦えば、ひとまずカリックスのことは知れたと思うんだが」

「うん、そうだね……やっぱり多分だけど、カリックスの装備は今と同じように服がいいんじゃないかな」


 骨の盾に骨の矢。他にどういうやり方があるか分からないが、あまり重い装備を前提としている魔法に見えない、というのがイヴァンの感想だった。そしてそれはエピンも同じ考えだ。


「確かにな。なんとなくだけど、骨の鎧とかの魔法もありそうな気がする」

「まだ習ってないけど……うん、あるかも……」

「とすると、マントとかも無しだね。どう干渉するか分からないし。そうなると杖かもしれないけど……これもあまり重たいものじゃなくて……シンプルなのがいいかも」


 ダンジョンの中でワイワイと話せているのは余裕の表れだ。今なら2階層に行ったってどうにかできそうな、そんな自信すらある。


「どうする? 折角ゴーレムも借りたんだし、このまま2階に行ってみるか?」

「うーん、どうかな……カリックスはどう思う?」

「えっ……あ、うん。凄く調子が良いし……いい、と思うな」

「よし、じゃあさっき見つけた階段に行こう」


 残念ながら隠し部屋は今回見つけられていないが、なんとなくまた見つけても空な気がしたので、エピンたちが1階層に留まるのはただの安全策でしかないし、火力過剰ですらある。

 そうして階段を降りた先にある2階層に降りると、エピンは早速最前列を進もうとするイヴァンに「ちょっと待った」と声をかける。


「え、どうしたのエピン」

「知らない階層だ。慎重に行きたいし……それにシーフゴーレムに罠解除があるのが気になる。1階層にはなかったけど、2階層には何かあるんじゃないか?」


 なるほど、確かにイヴァンとしてもそれは賛成だ。何処に何があるか分からない以上は、棒で突きまわることで罠を作動させてしまう恐れもある。では、シーフゴーレムに頼ってみるのも今は手だ。


「じゃあシーフ、前に出てくれるかな?」

「リョウカイ」


 そうしてシーフが歩きだしてから数秒もたたないうちに「リムーブトラップ」と魔法を発動させる。

 同時に聞こえたガラスが砕けるような軽い音はどうやら罠が解除された音のようで。


「ええっ、いきなり……? 怖っ……」

「……2階、怖いね……」


 イヴァンもカリックスも顔を青くするが、エピンとてそんなことが起こるなんて想定を超えてしまっている。

 学園ダンジョンは毎日内部構造が切り替わるから、今日がたまたまという可能性もある。だからコレは単なる確率の問題とはいえる。いえるが……怖すぎる。どんな罠か知らないが、毒ガスでも吹き出ていれば此処でエピンたちは全滅して保健室送りにやっていたかもしれない。今解除したのがどんな罠か分からないというのも更に怖い。罠解除魔法のことを知らないが故に、逆に怖さがアップしてしまっている。


「ああ、そうか。この何が何だか分からない怖さもゴーレムに頼り過ぎるなってことか……」


 分かっているようで分かっていなかった。その事実をエピンは改めて理解して。


「二人とも、ダメそうだと思ったら即座に帰るぞ。ヤバい予感しかしない!」

「あ、なんか早速ヤバいのが来る! カリックスー!」

「ボ、ボーンシールド!」


 凄まじい勢いで走ってくるオークのハンマーをカリックスの骨の盾が受け止め、ミシッとひび割れる音が聞こえる。ゴブリンのときとは比べ物にならないほどの破壊力。先程まで頼りにしていたはずのボーンシールドが急に脆いものに思えてきて、カリックスが「ひゃっ……」と後ずさる。


「撤退開始ー! 皆逃げろー!」


 ボーンシールドを壁にエピンの合図で全員1階層まで逃げて。逃げ切って。

 1階層まで追ってこないことを確かめて、3人ともその場に座り込む。

 アレに勝つにはもっと何か……別のものが要る。それがよく分かってしまった。


「……1度帰ろう。で、必要なものをリストアップしよう」

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