表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔法学園ヤマダ~転生するなら魔法学園とかやりたいって言っただけなのに~  作者: 天野ハザマ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

32/83

32話:やめてくれ。魂の話は俺に効く(ダメージゼロ)

本日2回目の更新です!

 これは、昨日はウルがしなかった話だ。そう気付いた生徒たちが息をのむ中で、ウルは指を鳴らす。


「来て、ゴーレム」


 魔法陣から現れたのは、頑丈そうな全身鎧を着込んだ騎士……いや、兜の奥の光る眼が人間ではないと証明している。しかしリビングメイルの類ではないのは、それが鎧というよりは中身の詰まった鎧人形であることに皆が気付いたからだろうか?

 大きな盾と剣を携えた騎士ゴーレムは、フニルと僅かに距離を取り盾を油断なく構えている。

 その動きは先程からリラックスしているフニルとは真逆のものだ。

 そう、まるで生徒たちを敵と見据えているような……いや、そう決められた動きをなぞっているだけのような。


「フニルと比べてみると分かるでしょ? ゴーレムはコアがあるけど、それは魂の不在の証明、不出来な代替品。だから霊的契約は出来ない。でも通常契約は出来ちゃう。この辺りが2つの契約方法の明確な差であって、通常契約がお手軽にできる契約って証明でもあるんだね!」


 とはいえ、生徒の前にいる騎士ゴーレムは見た目が如何にも強そうだ。

 だからいずれ霊的契約が必要になるとしても、それまではゴーレムでもいいのではないだろうか?

 生徒たちは自然とそう考えて、キアラがいち早く手をあげる。


「ウル先生。授業内容にその騎士ゴーレムの作成は含まれますの?」

「んー? ふふふ、作りたいなら教えてあげるけど、いきなり作るのは難しいと思うな!」


 そう言いながら、ウルは幾つかのタイプのゴーレムを召喚する。

 岩人形といった風体の、恐らくゴーレムといえば、で最初に誰もが想像するタイプのもの。

 木製の球体関節の人形といった風体の、けれど五指がしっかりと作られたもの。


「これはどっちもボクが教材として作ったものだけど……まずはこの辺から作ってみようか!」


 ゴーレム作成。周辺の材料と魔力を混ぜ合わせ創造する、錬金魔法にも同じものがある魔法だ。

 正確にどちらであるかを円グラフで示せば、丁度重なり合う部分にあるのだが……まあ、その辺は生徒にはまだ早い話だ。


「じゃあ皆、目の前の見本を元に好きな方を想像しながら―、ボクの後について呪文を唱えてみようか! 創造するは魂の似姿。出でよコア……」


 ゴーレムの心臓たるコアの創造。まずこの時点で失敗する生徒たちがほとんどなのは……まあ、ウルも分かっている。

 ああ、とかキャッ、とか。形を成さないコアを目の前に落ち込んでいる生徒たちに「うんうん」とウルは笑顔だ。キアラですらコアが影も形も現れていない。


「上手くいかないでしょー? というか、何故何も起こらないのって感じだよね。それはねー、まだ皆の身体が魔法を使う準備が出来てないからなんだね! たぶん外の世界で魔法使いになりたくてもなれない人は、この段階でつまづいてるんだと思うな!」

「で、ではどうしたら良いのですか?」

「心配しないで! その為にこの魔法学園はあるんだから! 皆は幸運だよ、たぶんボクのやり方が一番効率的だから!」


 見ている白猫コアとしては実際どうかなー、どうだろうなーというところではあるが、まあ要は昨日エダムがリリカにしたようなことをするわけだ。とはいえ、アレは魔法格闘をやる者のやりかたであって、召喚魔法使いには召喚魔法使いなりのやり方がある。


「じゃあ、皆座ってね。皆の中の魔力を使うための通路を自覚していくために瞑想から始めていくよー!」


 地味そうだ。そんな風に感じた白猫コアはそのまま歩いて行こうとするが、そこでピタッと止まる。


(コア、ねえ……そういや俺もコアなわけだけど。魂はしっかりあるんだよな。てことはコアにもまた種類がある……ウルがそれに気付いてないはずもねーと思うんだけどな。ま、わざと教えてないんだろうな)


 白猫コアは振り返るが、どうやら自分の心臓の魔力を感じることから始めているらしい。

 全身の魔力の流れを体感させていたエダムとの差はその辺りだろうか?


「心臓から魔力は生まれるんだよ! その発生を感じ取れば魔力が何かってのが理解できるから頑張って! 分かんない子はボクが刺激するから言ってねー!」


 教師らしいウルの姿は、それだけで白猫コアには満足だ。たぶん、一週間もすればあの教材用ゴーレムを作れるようになってくるだろう。そうなったら……。


(そうなったら、ダンジョン実習に挑む奴も出てくるだろうな。学園の生徒の中で役割が生まれて、仲間意識もより強く芽生えていく……くくっ、そこから青春が始まるってわけだ。励めよ若人、飛び出せ青春、ってか!)


「ニャニャニャ……」


 ちゃんと猫の鳴き声で笑っている白猫コアを見てウルが呆れたような顔をしていたが……人の青春を特等席で見ていたい系の白猫コアは、今日も絶好調である。

ブックマークや評価は今後の執筆の励みになります。


まだ入れていないという方も、今回のお話を機にぜひ入れていただけましたら、とても嬉しいです。

☆☆☆☆☆をポチっと押すことで★★★★★になり評価されます!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ