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俺だけレベルが上がらないのに、補助AIの「最適行動」で世界最強に!?  作者: qp46


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第31話 AIの本領発揮

今回は少しゆるめの回になります。

戦闘後の村での様子と、AIの使いどころを描いてみました。


チャッピーの“戦闘以外での本領”が伝われば嬉しいです。


村に残ることになったのは、自然な流れだった。防護線の確認と補強、それに念のための様子見。


「一日くらいなら問題ないだろ」

グリスが言う。


誰も反対しなかった。


(ちょうどいい)


村の中を歩きながら周囲を見る。少し手を入れるだけで楽になりそうな作業がいくつも目につく。


(チャッピー、生活改善)


『提案:生活効率改善案を提示』


最初に目についたのは運搬だった。重い荷を何人もで持ち上げている。


(チャッピー、運搬効率)


『分析:負荷分散不足』

『提案:簡易滑車構造』


(了解)


「少しよろしいですか。今のやり方だと負担が大きいので、改善できます」


木の枝に縄を通し、簡単な構造を組む。


「こちらから引いていただけますか」


村人が試す。


「……軽い」


目に見えて違う。


「これはいいな」

グリスが笑う。


ダンも静かに頷く。


次に目を向けたのは畑だった。踏み荒らされた土に水が溜まっている。


(チャッピー、畑の状態)


『分析:排水不良』

『提案:畝形成』


(なるほど)


「土を少し盛って、列を作っていただけますか。水が流れるようになります」


「列、ですか?」


「はい。溜まりにくくなります」


整え始めると、すぐに変化が出る。


「水が抜けていく……」


「ちゃんと意味あるのね」

マリーが感心する。


三つ目は保存だ。干されている肉はただ並べられているだけだった。


(チャッピー、保存方法)


『分析:乾燥効率低』

『提案:通気確保』


(了解)


「間隔を空けて吊るしていただけますか。風が通るようにすると乾き方が変わります」


「それだけで変わるんですか?」


「はい。塩があればさらに持ちます」


やり方を変えるだけで、状態が目に見えて変わっていく。


『評価:生活効率向上』


(悪くない)


そして最後に焚き火の前へ視線を向ける。グラッジボアの肉が運ばれてきていた。


「この肉……食べても大丈夫でしょうか?」


(チャッピー、可食判定)


『分析:加熱処理により可食』

『提案:最適調理手順』


(了解)


「適切に処理すれば問題ありません。手順は単純です」


自然と周囲に人が集まる。


「まず、一度軽く炙って脂を落とします」


肉を火にかける。じゅっと音がして脂が落ちる。


『効果:臭み軽減』


「次に、少し休ませます。中まで火を通すためです」


火から外し、少し置く。


『効果:内部加熱促進』


「最後に、もう一度焼いて仕上げます」


再び火にかける。焦がさないように、じっくり火を入れる。


「塩は最後に振ってください。この方が味が残ります」


『推奨:最終調味』


焼き上がった肉を切る。


「よろしければ、どうぞ」


村人が口にする。


「……え?」


顔が変わる。


「やわらかい……おいしい……!」


「ほんとだ、美味しい!」

マリーがすぐに続く。


ダンも無言で頷く。


レナが一口食べて、少しだけ間を置く。


「……おいしい」


(さすがチャッピー)


焚き火の周りに笑いが広がる。さっきまでとは違う、余裕のある空気だった。


マリーがこちらを見る。


「シンって戦うだけじゃないのね」


「異世界の知恵ってやつだよ」


軽く返す。


レナが小さく言う。


「……助かる」


村の中に流れができている。守るだけじゃない、より良くするための動き。


(悪くない)


やるべきことはやった。


「そろそろ戻るか」

グリスが言う。


その時、村人が少し遠慮がちに口を開いた。


「あの……よろしければ、今日は泊まっていきませんか?」


足が止まる。


「お礼も、きちんとさせていただきたくて……」


グリスがこちらを見る。


「どうする?」


(悪くないな)


「問題ありません」


そう答える。


「じゃあ決まりね」

マリーが笑う。


レナも小さく頷く。


「……うん」


そのまま、村に泊まることになった。


第31話まで読んでいただきありがとうございます。


今回は生活面でのAI活用をメインにしてみました。

派手さはありませんが、こういう積み重ねが後々効いてくると思っています。


そして次回は、村での一夜。

少しキャラクター同士のやり取りが増える回になりそうです。


引き続きよろしくお願いします。

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