<十八>
久しぶりに投稿です。
待っていてくださった方がもし見えたとしたら大変お待たせしました。
アルガの二十日。
と或る場所で次のような会話が行われた。
「…最近ネズミが嗅ぎ回っているようだな。」
「テゴス様へお知らせするか?」
「些事をわざわざお耳に入れることもあるまい。」
「ならば…。」
会話の結果はすぐに形となって現れた。
シェルズの住処から立ち去ったシィンは「テゴス」の情報を集めていた。
彼女についての「噂」は幾つも集まった。
しかし、彼女の居場所については殆ど手掛かりがなかった。
(…手詰まりだな。)
シィンには、現状打つ手が殆ど無かった。
それでも、執拗に情報集めを繰り返している。そこには或る目論見があった。
そして、今日漸くシィンの苦労(?)が報われる時が来た。
その日、シィンは「廃教会」に向かうことにした。何よりも不吉な「噂」の中心ではあるし、以前「影」に出会った場所でもある。シィンの勘は「何かある」と告げていた。
改めて「廃教会」を訪れると、そこで十数名の人影に囲まれた。
シィンはその相手に半ば喜び、半ば落胆した。
そこに現れたのは貧民街の住人達。おそらくは黒幕(邪神崇拝者)達の差し金であろう。
喜んだのは相手が自分の行動にリアクションを起こしてきたことで、新たな手がかりがつかめそうだから。落胆したのは直接の情報をとれる相手ではなかったからだ。
(そこまで迂闊な相手ではないか…。)
そう考えると、とりあえず目の前の相手に対処することにした。
一方、現れた連中はシィンが考えていることには構わず行動を始める。
「あんた、なんか知らんが嗅ぎ回ってるだってな。」
「そいつが嫌なんだと、さ。」
「手を引いたらどうだい。」
「今なら、ちっと痛い眼を見るだけで良いぜ。」
「逆らえば死ぬかもしれないぜ。」
「なんなら金も払ってもらえると嬉しいんだがよぉ。」
そんなことを口々に言いながら、徐々に取り囲む輪を狭めてくる。それなりに荒事には慣れている風だった。
それに対してシィンが動こうとした瞬間、予期せぬ第三者の介入があった。
ゴゥオッ!
突然起きた烈風。
それによって輪は散り散りに乱されてしまう。
烈風の後に現れた新たな人影は三人。
それはシィンが良く知っている人物ばかりだった。
次はできるだけ早く投稿する予定です。




