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Watch ~監視者~  作者:
「悲しみの森」
23/98

<二十>

今までバラバラだった主要な人物達がやっと合流しそうです。

話がなかなか進まないのは、きっと筆力不足…。

 闇の中を、一つの影が疾風のように進んでいた。

 知らぬ者が見れば、森の獣と間違えるかもしれない。それほどの疾さであった。

 遮二無二進むその影は、シィンである。

 焦燥感に身を灼かれながら、ひたすら不死者ノスフェラトウの元に向かっていた。

(俺が先にたどり着ければ…!)

 ただ、それだけを念じてシィンはひた走った。


 アルフォードとビロウズは闇の中を走っていた。

 カイト達は先ほどの戦闘で負傷していたため、傷の手当てをして、後から追いつくことになっていた。

 本来なら不死者ノスフェラトウ相手に戦力の分散は避けるべきだろう。先ほどのサーヴァントを相手にしてさえ苦戦したのだ。

 しかし、急がねばフィリアの魂が危険だった。

 特にアルフォードは内心焦っていた。弟の忘れ形見を今ここで失うわけにはいかない。

 (…フィリアは必ず助ける!)

 強い決意を胸にアルフォードは走っていた。


 カイト達も焦っていた。乱戦だったとはいえ、自分達の護衛対象を目の前で攫われたのである。

 ただ、すぐに追うわけにはいかなかった。フィリアをかばっていたケイトは満身創痍。ファーサイドもそれなりに手傷を負っていた。

 カイトも最後の無理で左の腕が利かない。

 五体満足なのはシャリーとグレンだけ。これではアルフォード達と一緒に追うことはできなかった。

 内心ジリジリとしながらも、グレンの神聖魔法で傷の治療に当たる。

 さらに魔法香を使い、魔力の回復に努める。

 カイト達が追跡に復帰できたのは、アルフォード達に遅れること50ピンくらい後だった。後にカイト達はこの遅れを悔やむことになるが、どうしようもない遅れでもあった。



 攫われたフィリアを追う三者。彼らの軌跡が交わるには、もう2ジアンほど待たねばならなかった。


※魔法香とは魔力回復の効果がある数種類の香草を配分し、練り固めた香である。これを火にくべて、その香りを吸うことで魔力の回復を早めることができる。通常なら魔力の回復には一晩の休息が必要だが、魔法香を使用すると50ピンほどで回復することができる。カイト達は戦闘と治療で魔法力が乏しくなったっため、どうしても遅れることになった。

※現状で一番先行しているのはアルフォード、ビロウズ組。次がシィン、カイト達は出遅れている。シィンが遅れているのは大まかな方向しかつかめていないから。逆にアルフォード達はラミーの残した跡を追跡しているので、目標に一番早く追いつく。


いよいよ、不死者と対決か?そこまで行けるのか、自分?

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