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沖縄3

沖縄三日目。


朝。


窓の外は、快晴。


海が朝日でキラキラしていた。


結愛は、起きた瞬間ベッドの上で叫ぶ。


「うみぃぃ!!」


元気すぎる。


優月は、カーテンを開けながら小さく笑った。


「毎日言ってるね」


でも。


たしかに毎日見ても綺麗だった。


今日は、離島へ行く日。


小さな船に乗って、もっと透明な海の場所へ向かう。


港へ着くと。


潮の匂い。


カモメの声。


結愛、船を見てワクワク。


「ぼうけんっぽい!」


完全に冒険。


船が動き出す。


青い海を切る白い波。


風。


太陽。


優月は、髪を押さえながら海を見ていた。


「海の色、また違う」


沖縄本島より、さらに透き通っている。


浅い場所なんて、底まで見える。


結愛は、ずっと下を覗いていた。


「おさかな!!」


魚より落ちそうで怖い。


離島へ着くと。


そこは、まるで絵みたいな景色だった。


白い砂浜。


エメラルド色の海。


静かな波。


唯ちゃんなんて、しばらく無言。


「……すご」


優月は、もうスケッチブック出してる。


早い。


みんなで海へ入る。


結愛、最初だけ慎重。


でも。


数秒後には全力。


「つめたぁぁぁい!!」


叫びながら走り回る。


優月は、浮き輪に乗って空を見ていた。


ゆっくり流れる雲。


風の音。


僕は、その姿を見ながら思う。


“何もしない時間”って、実はすごく贅沢なんだなって。


昼。


ビーチ近くの小さなお店。


タコライス。


マンゴージュース。


かき氷。


結愛、口の周り真っ赤。


優月、大爆笑。


そのあと。


浜辺を歩いていると。


優月が、小さな貝殻を拾った。


白くて、少し虹色。


「きれい」


結愛も探し始める。


でも。


拾うもの全部デカい。


石。


木。


謎の枝。


優月、笑い止まらない。


その時。


結愛が突然叫ぶ。


「みてぇぇ!!」


振り返ると。


巨大なヤドカリ。


結愛、超興奮。


「うごいてる!!」


唯ちゃんまでしゃがみ込んで見てる。


みんな夢中。


なんだか、時間がゆっくりだった。


夕方。


海辺に座って、みんなで夕日を見る。


空がオレンジ色に変わっていく。


波が光る。


優月は、静かに言った。


「沖縄って、“音”が優しいね」


僕は、その言葉に頷いた。


波の音。


風。


鳥の声。


全部、どこか柔らかい。


その時。


結愛が、砂浜に何か描いていた。


近づいて見る。


……プリン。


優月、吹き出す。


「沖縄来ても描くんだ」


結愛、真顔。


「だいじだから」


夜。


ホテルへ戻る船の中。


結愛は、僕の肩にもたれて寝ていた。


優月は、今日拾った貝殻を大事そうに握っている。


唯ちゃんは、海を見ながら静かに笑っていた。


僕は思う。


旅行って。


“どこへ行くか”も大事だけど。


“誰と見るか”で、全部変わるんだなって。


その時。


寝ぼけた結愛が、小さく呟いた。


「うみのぷりん……」


優月、また吹き出す。


沖縄旅行は。


まだ終わりそうになかった。


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