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沖縄2

沖縄二日目。


朝。


カーテンの隙間から、強い光が入ってくる。


「まぶし……」


僕が目を開けると。


すでに結愛が起きていた。


しかも。


ベランダに張りついてる。


「うみ!!」


朝から元気。


優月は、まだ半分眠そうに海を見ていた。


唯ちゃんが笑う。


「昨日いっぱい遊んだからねぇ」


でも。


朝ごはん会場へ行くと、全員完全復活。


沖縄料理のバイキング。


結愛、目キラキラ。


「たからばこ……」


また天国みたいな顔してる。


沖縄のフルーツ。


紅芋パン。


じゅーしー。


サーターアンダギー。


そして。


なぜか朝からアイス食べようとして唯ちゃんに止められる結愛。


そのあと。


今日は“美ら海水族館”へ行く予定。


車で向かう途中。


沖縄の景色が広がる。


青い海。


サトウキビ畑。


ゆっくり流れる時間。


優月は、窓の外をずっと見ていた。


「なんか、空が広い」


僕は頷く。


建物より、空や海が先に目に入る。


それが沖縄だった。


そして――


到着。


巨大な水族館。


結愛、入り口でもう大興奮。


「おさかなぁぁ!!」


中へ入ると。


色んな魚。


クラゲ。


サンゴ。


青い光。


まるで別世界。


優月は、一つ一つじっくり見ていた。


結愛は、全部に反応。


忙しい。


その時。


目の前に、大水槽が現れる。


巨大。


青い海みたいな水槽。


そして――


ジンベエザメ。


結愛、完全停止。


「……でか」


優月も、言葉を失っていた。


ゆっくり泳ぐ巨大な魚。


光が揺れる水。


静かな空間。


僕たちは、しばらく何も言えなかった。


優月が、小さく呟く。


「空飛んでるみたい」


たしかに。


泳いでるというより、“浮かんでる”感じだった。


その姿が、なんだか幻想的だった。


そのあと。


優月は、スケッチブックを取り出した。


水槽の前で描き始める。


青。


光。


魚。


沖縄に来てから。


優月の絵は、色が増えた気がした。


結愛は、その横でジンベエザメを見ながら真顔。


「これ、ぷりんなんこぶん?」


優月、吹き出す。


比較対象どうなってる。


昼。


外のテラスで沖縄そばを食べる。


海風が気持ちいい。


結愛は、ジュース飲みながら幸せそう。


「おきなわ、すき……」


唯ちゃんも笑う。


「まったりしてるよね」


その時。


突然スコール。


ザーッ!!


沖縄らしい大雨。


結愛、びっくり。


「うわぁぁ!!」


でも。


数分後には晴れる。


しかも。


空には、大きな虹。


優月が、目を輝かせる。


「すごい……」


僕は思う。


沖縄って。


景色が綺麗なだけじゃない。


空気そのものが、“ゆっくり生きていいよ”って言ってる感じがする。


夜。


ホテルへ戻る。


疲れてるはずなのに。


結愛は、まだ元気。


「まだねない!」


でも。


五分後には寝てる。


早い。


優月は、ベランダで今日のスケッチを見ていた。


ジンベエザメ。


虹。


沖縄の青。


その横顔を見ながら。


僕は、なんだか嬉しくなった。


きっと。


この旅も。


優月の絵本や絵の中に、ずっと残っていくんだろうなって。


その時。


寝ぼけた結愛が、小さく呟く。


「じんべえざめ……ぷりんたべるかな……」


優月、静かに吹き出す。


沖縄の夜は。


今日も穏やかに更けていった。


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