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雪の冷たさ

一月の終わり。


ある日の夜。


外は雪だった。


しんしんと静かに降る雪を見ながら、優月が窓に顔を近づける。


「つもるかなぁ」


結愛もぴょこっと隣へ来る。


「ゆきだるま!」


期待で目がキラキラしてる。


そして翌朝――


「つもってるぅぅ!!」


結愛の大絶叫で全員起床。


カーテンを開けると。


庭が真っ白だった。


優月も、眠気が吹き飛んだ顔で笑う。


「すごい!」


朝ごはんもそこそこに。


みんな防寒して外へ飛び出した。


結愛、開始三秒で転ぶ。


「つめたぁい!」


でも笑ってる。


優月は、雪を丸めながら真剣。


「おおきいのつくろ」


雪だるま作り開始。


僕も参加。


……したんだけど。


雪玉運んでる途中で滑る。


ズシャッ。


「ぱぱぁぁ!!」


優月、爆笑。


結愛なんて雪の上転がって笑ってる。


唯ちゃん、安定の写真係。


「今年も撮れ高あるねぇ」


数十分後。


完成。


ちょっと不格好な雪だるま。


でも。


目はどんぐり。


鼻はにんじん。


マフラーまで巻いてある。


結愛は、雪だるまへ真剣に話しかけていた。


「さむい?」


優しい。


優月は、その横で静かに笑っている。


その時。


優月が突然言った。


「ねえ、写真とろ!」


みんなで雪だるまの前へ並ぶ。


タイマーセット。


急いで並ぶ。


その瞬間――


結愛、雪投げる。


しかも僕の顔面直撃。


「冷たぁぁ!!」


シャッター。


完璧な瞬間だった。


写真確認。


僕、雪まみれ。


優月、笑い崩れてる。


唯ちゃんも口押さえて笑ってる。


結愛、ドヤ顔。


「かった!」


何の勝負。


でも。


その写真は、すごく“山本家らしい”写真だった。


昼。


家へ戻る。


冷えた体で食べる肉まんが最高。


結愛、熱くて「はふはふ」してる。


優月は、窓の外を見ながらぽつりと言った。


「なんかさ」


「ん?」


「今日、ずっと覚えてる気がする」


僕は、その言葉に静かに頷いた。


きっと。


大きな出来事じゃなくても。


こういう日が、ずっと心に残る。


雪の冷たさ。


笑い声。


転んだ僕。


全部まとめて。


思い出になるんだろうなって。


その時。


結愛が突然。


「ゆき、たべれるかな」


「やめなさい!」


優月、爆笑。


唯ちゃん、笑いすぎて咳き込んでる。


結局。


最後まで騒がしい冬の日だった。


でも。


そんな一日が、たまらなく愛しかった。


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