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神樹の少年シーナ ~転生したら、頭に葉っぱが生えたんだけど?~  作者: 月ノ宮マクラ


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30/43

030・新しい装備品

 ――朝が来た。


 目覚めた僕は、目を擦りながら起き上がる。


 窓を見ると、


(わぁ、快晴だ)


 広がるのは、青い空。


 太陽も力強く輝き、王都フィーンドリアの街並を照らしている。


 ウズ……


 頭の天辺が疼く。


 う~、『光合成』したい。


(葉っぱのことは姉妹も知ってるし、あとで庭でさせてもらおうかな~?)


 うん、そうしよう。


 うふふ、その時が楽しみだ。


 で、意気揚々と部屋を出て、階下へ向かう。


 1階に降りると、リビングに面した台所でクレティーナさんがもう朝食の準備をしてくれていた。


 わ、早起きっ?


 僕に気づき、


「あら、おはよう、シーナ」


「う、うん。おはよう、クレティーナさん」


 僕らは挨拶。


 相変わらず、お美しいお姉様。


 今朝はロングスカートのゆったりした服装で、長い髪は緩く三つ編みにされている。


 まるで、新婚の若奥様って感じ。


 だ、旦那は誰だ?


 そんな僕に微笑み、


「朝食はもうすぐできますので、シーナは顔を洗ってきてくださいな」


「あ、うん、そうする。ありがとう」


「ふふ、いいえ」


 甘い笑みは眼福だ。


 僕も微笑み、洗面所に向かう。


 洗面台でボタンを押すと、蛇口から水が出る。


(ん、冷たい)


 パシャパシャ


 顔を洗い、用意されていたタオルで顔を拭く。


 ふぅ、すっきりした。


 と、その時、


「ふぁ~、まだ眠ぅ」


(ん?)


 背後から声が聞こえ、正面の鏡を見ると、ボサボサ髪の眼鏡少女が映り込んだ。


 おや、パルシュナ。


 僕は『おはよう』と挨拶しようとし、気づく。


 彼女、上は白いTシャツ。


 でも、下は下着のショーツ1枚だった。


 白い太ももが眩しい。


(…………)


 僕、唖然。


 鏡越しに、目が合う。


「あ……」


「おはよう、パルシュナ。――じゃあね」


 シュタッ


 片手を上げ、笑顔で挨拶――即、タタタッと洗面所を全速離脱する。


 背後から、


「うにゃあああ~っ!?」


 と、多分、赤面してる少女の悲痛な叫びが聞こえた。


 ああ、うん。


 わかる。


 君、新しい住人――僕がいること、完全に忘れてたんだねぇ。



 ◇◇◇◇◇◇◇



 楽しい朝食の時間だ。


 少し焼いたロールパンに目玉焼きのベーコンエッグ、新鮮サラダ、ヨーグルトに牛乳と、テーブルに並ぶ料理はどれも美味しそう♪


 その料理を前に、僕らはリビングに集まっていた。


 だけど、


「ぐぬぬ……」


 対面の少女が僕を涙目で睨んでいる。


(やれやれ)


 僕は苦笑し、


「ごめん、悪かったよ」


 と、多分、本当は悪くないけど謝る。


 でも、パルシュナは「うっさい!」と言い返してくる。


「うぅ、アンタなんかに……チビシーナなんかに見られた。こ、こんな奴、とっとと家から追い出すべきよ、うあぁぁ~ん!」


「…………」


「…………」


 泣き出す少女。


 彼女の姉と、僕は顔を見合わせる。


 姉は嘆息する。


 苦笑しながら、僕に言う。


「ごめんなさいね、シーナ」


「え?」


「妹は同世代の友人がいなくて、だから、同い年のシーナとの交流に戸惑い、かつ甘えてしまう部分があるんです」


「…………」


「どうか許してあげてくださいね」


「あ、うん」


 そうなのか。


(パルシュナ、ぼっちなのか)


 僕は、生温かい眼差しで少女を見てしまう。


 彼女は唖然とし、


「ちょ、姉上、何言ってんの!? シーナもそんな目で見るなぁ!」


 と、赤面して叫ぶ。


(うんうん)


 そんな姿にも、僕とクレティーナさんは優しく笑う。


 大丈夫。


(僕は友達だよ~)


 と、頷いてあげる。


 しばらく、パルシュナは色々言っていたけど、うん、本当、ツンデレさんだねぇ。


 ま、そんなこんなもありつつ。


 やがて、賑やかな朝食を開始。


 ちなみに全員、1人、2~3人分の量がある。


(う~ん?)


 僕は少し考え、友情の証として、1人前を残してパルシュナに進呈する。


「え、マジでいいの?」


 少女は驚き、素直に喜んでくれた。


 パクパク


 嬉しそうに食べる。


(なんか、餌付けしてる気分だね)


 と、その様子を眺めてしまう。


 すると、姉の方が、


「ごめんなさい、シーナには多過ぎましたね」


 と、反省していた。


(あら……)


 真面目なお姉さん。


 こちらの方は、優しすぎだね……。


 そんな風にして、僕は姉妹と共に楽しく朝食を頂いた。


 もちろん、料理も美味しかった。


 やがて、朝食も終わる。


 食後の洗い物は、僕とクレティーナさんが行った。


 パルシュナは、


「う~、苦しい」


 さすがに4~5人前は食べ過ぎだったのか、お腹を膨らませて動けなくなっていた。


(悪いことしたかな?)


 と、思ったり。


 でも、彼女自身は上機嫌の表情だった。


 食器洗いのあとは、洗濯の時間。


 この世界、洗濯機もあるらしい。


 手伝おうと思ったけど、


「その、下着もありますので」


 と、美人のお姉さんに、少し恥ずかしそうにやんわり断られました。


(あ、はい)


 想像し、僕も少し赤面。


 仕方ないので、自室に戻る。


 長らく使われていなかったらしい客間だ。


 よく見ると、四隅に埃が見える。


(…………)


 なんか、気になる。


 家主に声をかけ、箒を借りた。


 窓を開け、換気しながら、自室の掃除をパパっとしてしまう。


(うん、綺麗)


 僕は、満足だ。


 満足したあとは、朝に思った通り、庭に出て『光合成』を行うことにした。


 リビングから庭に出る。


 太陽の光が降り注ぐ。


(んん、いい天気)


 青い瞳を細め、


 ニョキッ


 金髪の中から緑の『葉っぱ』を生やす。


 縁側に座りながら、太陽の光を存分に浴び、2枚の葉っぱもピカァと輝いている。


 うん、気持ちいい。


 全身に、熱い力も湧いてくる。


 これが、


(聖気かな?)


 と、何となく思ったり。


 やがて、少女も庭に出てくる。


 まだ幼い手には2本の短剣と布、小さな油瓶がある。


 どうやら手入れをしに来た様子。


 僕を見つけ、


「アンタ、本当、植物みたいね?」


 と、呟き、隣に座る。


 彼女は短剣の刃を丁寧に拭き、たまに太陽の光で汚れを確認しつつ、仕上げに油を薄く塗る。


 結構、手慣れた感じ。


 でも、丁寧な作業で、


(短剣、大事にしてるんだね)


 と、感じた。


 会話もなく、2人で日向ぼっこである。


 やがて、洗濯物を干しに来たクレティーナさんも合流し、図らずも3人が庭に集まってしまった。


 何となく、姉妹と談笑。


 心身共に、心地好い時間だ。


 と、その時、


 カラン カラン


 玄関の方から鐘の音がした。


 来客用の鐘だ。


 玄関の外に設置され、来客が鳴らす物である。


(誰だろう?)


 3人で顔を見合わせる。


「はい、ただいま」


 と、家主の姉が対応に向かい、僕と妹が残る。


 数分、2人で待機。


 しばらくすると、姉と一緒にもう1人の人物が庭へとやって来た。


 僕らを見つけ、


「おお、なかなか馴染んでおるの」


 と、笑い、片手を上げる。


(おや?)


 僕は青い目を丸くする。


 なんと姉妹の家を来訪したのは、あの赤髪の美女――レオナックさんだったんだ。



 ◇◇◇◇◇◇◇



 思わぬ来訪を、僕らは歓迎する。


 今日の彼女は、豊かな赤毛の髪を頭の後ろで結び、ポニーテールとして揺らしていた。


(へ~?)


 白いうなじが眩しい。


 うん、活動的で、どこか健康的な色気があるね。


 ドキドキ


 そんな僕の横で、


「やっほ~、レオ」


 と、パルシュナが言う。


 レオナックさんも「邪魔するぞ」と笑顔で応じる。


 庭で会話するのもあれなので、僕らは全員、リビングへと移動した。


(でも、今日はどうしたんだろう?)


 見ていると、


「今日は、シーナに土産を持ってきた」


「え? 土産?」


「うむ」


 驚く僕に頷き、


 ドサッ


 彼女は床に、何かを降ろした。


 姉妹と共に覗き込む。


 大きな布袋で、レオナックさんが中身を取り出すと、


(わっ、剣だ)


 現れたのは、鞘に納められた小剣だった。


 それと厚手の服の上下セット、足首まで覆われた靴もある。


 え、何これ?


 目を丸くする僕に、


「シーナの装備じゃ」


「僕の?」


「今後、我らと行動を共にするのであろう? さすがに丸腰ではいかんからの」


「あ、うん」


「汎用品じゃが、小剣と旅用の服の『初心者装備セット』じゃ。ま、我からの冒険者登録の祝いと思え」


 ポンポン


 と、頭を叩かれる。


(いいの?)


 見た目、新品。


 多分、買ったばかりだ。


 姉妹は頷き、


「そう言えば、昔、私らももらったわね」


「ですね」


 と、懐かしそうに言う。


 姉が僕を見て、


「よかったですね、シーナ。遠慮なくもらいましょう」


「…………」


「大丈夫。もし気になるならば、これを手に研鑽し、いつか1人前の冒険者となることこそ最高の恩返しですよ」


 と、言う。


(……恩返し)


 僕は、レオナックさんを見る。


 彼女も僕を見返す。


 力強く、美しい黄金の瞳だ。


 僕は、唇を結び、


「ありがとう。僕、がんばる」


 と、答えた。


 赤い髪の美女は穏やかに笑い、


「うむ、精進せよ」


 と、頷いた。


 僕は、鞘に入った小剣を手に取る。


 ズシ


(ん……重い)


 玩具とは違い、本物の金属の重みがある。


 柄を握る。


 ゆっくり鞘から抜く。


 現れた銀色の刃は美しく、照明の光をキラリと反射した。


 刃渡りは約50センチ――パルシュナの短剣より少し長いぐらいだろうか。


(…………)


 本物の武器だ。


 本物の、何かを殺傷する道具――その圧を感じる。


 ドキドキ


 緊張と興奮。


 慎重に鞘にしまう。


 次に、旅用の服を確認する。


(ふむ……?)


 布製だ。


 でも、生地は厚手。


 更に、肘、膝の関節部には生地が重ねられ、補強が施されている。


 転倒しても、平気そう。


 靴は、踝まで隠すタイプ。


 足首のベルトで固定でき、爪先と踵に金属補強が入っている。


 相当、頑丈そうだ。


 しばし見つめ、


「これ、試着して平気?」


 と、僕は聞く。


 レオナックさんは頷く。


「もちろんじゃ」


「やった。ありがとう。じゃあ、ちょっと着替えてくるね?」


「うむ」


 許可をもらい、僕は奥の廊下に向かう。


 着ている服を脱ぎ、旅用の服を着込む。


(おお……)


 ずっしり感がある。


 やはり、普段着とは違う。


 重いけど、その分、守られてる感がするよ。


 見れば、腰ベルト部分に金具がある。


 小剣の鞘にも金具があり、


(こうかな?)


 カチャン


 連結すると、小剣の鞘が左腰から斜めに提げられた。


 うん、装備できた。


 これで、着替え完了。


 グッ グッ


 屈伸したり、左右に腰を捻ったりしてみる。


(うん、問題なし)


 動き辛さはないね。


 服と靴のサイズも合っている。


「…………」


 こうして着替えて、武装もすると、何だか自分が一端の冒険者になった気がするよ。


 不思議な高揚感だ。


 胸を張り、僕は皆の元へ戻った。


 3人が、僕を見る。


 少し目を開き、


「ほう?」


「まぁ、素敵ですね」


 と、年上2人は言う。


 特にクレティーナさんは、


「よく似合っていますよ、シーナ。凛々しくて、格好良くて、私は何だか目を奪われてしまいます」


 と、甘く笑い、褒めてくれる。


「あ、ありがと」


 少し照れる。


 だけど、その妹の少女は、


「ふ~ん? まぁ、馬子にも衣裳ね。まだ着せられてる感じだわ」


 と、辛口で。


(でも、彼女は正直だから)


 ある意味、1番信頼できる批評だ。


 僕は頷き、


「そっか。うん、これから見合うようにがんばるよ」


 と、答える。


 彼女は、軽く肩を竦める。


 同い年の僕らのやり取りに、大人な美女2人は顔を見合わせる。


 すぐに苦笑し、


「ふっ、何とも頼もしいの」


「ええ、本当に」


 と、楽しげに頷いた。



 ◇◇◇◇◇◇◇



 僕は、鞘に収まったままの小剣を眺める。


 確かな重量。


 そして、頼もしさ。


(――僕の武器、か)


 うん、何か嬉しいね。


 つい笑みがこぼれる。


 と、その時、ふと少女の手にしている2本の短剣が視界に入った。


(…………)


 あっちの方が高そう。


 柄や鍔、鞘にも装飾があり、全体的な作りが上質な感じ。


 手入れしていた時に見えた美しい刃は、薄い紫色で、中央には奇妙な文字列も刻まれていた。


 ふと、別のことも思い出す。


 僕は、レオナックさんを見る。


「あの」


「む?」


「この小剣でも3人みたいな魔法・・、使えるの?」


 と、聞いた。


 3人は目を丸くする。


 思い出したのは、武器を用い戦う3人の様子だった。


 パルシュナの短剣は『雷』をまとっていた。


 クレティーナさんの槍は『光の槍』を射出したし、レオナックさんの戦斧も『炎』を噴いていた。



 つまり――『魔法』だ。



 だから聞いたんだけど、


「できないわよ。アンタのソレ、初心者用の安物よ? 私らみたいな『魔法武具』じゃないでしょうが」


 と、少女が呆れたように答えた。


(……魔法武具?)


 僕は、キョトン。


 その表情で気づき、彼女は「ぐあ、世間知らずぅ」と呻く。


 大人たちは苦笑する。


 そして、教えてくれる。


「魔法を使える武具を『魔法武具』と言うのじゃ」


「専門の工房と魔具鍛冶師のみが作れる高級品になります。値段も家1軒が買えるほどしますよ」


「え、家が?」


 ほ、本当に?


 僕は、同い年の少女の持つ2本の短剣を見る。


 彼女は言う。


「1本、8万リド」


「…………」


 2本で、1600万円……!?


(噓ぉ!?)


 僕は目を剥いてしまう。


 その反応に、パルシュナは満足そうに笑う。


 姉を指差し、


「姉上の『流星の槍』は、30万リドするわ」


「30万……っ!」


 僕、絶句。


 つまり、


(3000万円!?)


 クレティーナさんは、淡く微笑む。


 そして、少女の人差し指は、もう1人の赤髪の美女を差す。


 口が動き、


「レオの『魔炎の戦斧』は……」


「は……?」


 ドキドキ


「10年前の価格で、120万リドだったらしいわよ」


「!!!」


 い、1億2000万円っ。 


(豪邸だ……)


 斧1本で豪邸が買えちゃうんだ!


 パルシュナは「今なら、200万以上かもね」と付け加える。


 僕は言葉もない。


(……うん)


 さすが、王国最強の『金印冒険者』の1人、使っている武器も2億円の超一流品なんだね。


 僕の視線に、


「まぁ、の」


 と、苦笑しながら認める。


 クレティーナさんが先生の顔で、


「一般に、魔法武具には所有者の魔力紋が登録されます。そして、その登録した魔力を流し込むことで、正規の所持者のみが武具に内蔵された魔法を発動できるのです」


「へ~?」


「その魔法に、武技を合わせることもできますよ」


「武技?」


「はい、自身で鍛えた技ですね。そうしてより威力を高めることもできるのです」


「へぇぇ~?」


 技と魔法の合体か。


(なんか格好いいね)


 僕は、青い目を輝かせる。


 すると、妹の方が、


「だから、魔法武具を所持するのは冒険者の憧れで、ある種のステータスでもあるのよ、ふふん♪」


 と、得意げに言う。


(そうなんだ?)


 そして、3人は全員、魔法武具を所持してる。


 僕は素直に、


「みんな、凄いね」


「当然よ!」


 パルシュナは大きく胸を逸らす。


 まぁ、まな板だけど……。


 僕は、大人組の2人に聞く。


「じゃあ、『魔法』って、そういう専用の武具がないと使えないの?」


「基本はの」


「基本は?」


「一般的に、人は生まれながらに魔力を持つものじゃ。じゃが、武具の補助なしに『魔法』として発現できる者は10人に1人いるかいないかじゃろう。少なくとも、我ら3人は使えぬ」


「あ、そうなの?」


「うむ」


 レオナックさんは頷く。


 拍子に、結ばれた赤い髪も踊るように揺れる。


 クレティーナさんも、


「特に『回復魔法』を使える者は希少です」


「回復魔法?」


「ええ。そのほとんどは、教会の所属です。必要な時は、臨時の仲間として神官を派遣してもらう冒険者もおりますよ」


「へぇ……」


「ただ、とても高額ですけどね」


「…………」


「稀に、神官崩れの冒険者もいますが、実力は……」


 と、最後は言葉を濁した。


(そっかぁ)


 魔法の世界も、色々あるみたい。


 しかし、回復魔法……か。


 …………。


 ……あれ?


 変則的だけど、


「僕、傷、治せるよね?」


 と、呟く。


 2人のお姉さんは頷く。


「うむ」


「だから、驚きました」


「…………」


「魔法とは違うのかもしれぬ。じゃが、その能力はとても有用じゃの」


「ええ、本当に」


 と、揃って笑う。


 パルシュナも唇を尖らせ、


「ま、便利よね。高い回復ポーションとか、買わなくて済むんだし」


「ポーション?」


「そ。小瓶1つ、1000リド」


 10万円?


「え、高っ」


「でも、神官に派遣を頼むと、その10倍以上するわ」


「…………」


 依頼料、100万円?


(う、う~ん?)


 まぁ、危険手当とか含まれるのかもしれないけど、そんなに高いものなのか。


 僕は呟く。


「生臭坊主……」


「よね」


 我が意を得たりと、少女は笑った。


 大人2人は苦笑。


「公に言っては駄目ですよ?」


「うむ、教会に目をつけられると面倒臭いしの」


「あ、うん」


「へ~い」


 僕らも頷いた。


 そして、


「で、じゃの」


 と、レオナックさんが僕と姉妹を見る。


 ん?


 彼女は言う。


「一応、シーナの装備は揃えた」


「うん」


「我らは今、7日間の休暇中じゃ。じゃが、何もせぬのも勿体なかろう。――そこでの、1つ提案がある」


「提案?」


 僕は、青い目を瞬く。


 姉妹も、互いの美貌を見合わせる。


 そして、赤毛の美女は、



「――今後のためにも、現状のシーナの実力を把握しておきたい。ゆえに明日、初級の討伐系クエストを受けようと思うのじゃ」



 と、言い出したんだ。

ご覧頂き、ありがとうございました。



ここで、お知らせです。


公開より毎日更新を続けて参りましたが、執筆速度とのバランスを考え、今後は週3回、月、水、金(の0時過ぎ)の更新とする事にしました。


更新ペースが落ちてしまい、申し訳ありません。


作者が楽しみつつ、また作品の質を安定させたまま執筆していくために、どうかお許し下さいね。


ちなみに、1話の文量は初期より増えております♪


最後に改めまして、いつも読んで下さる皆さん、本当にありがとうございます!


更新頻度は下がりますが、どうかこれからも、シーナの紡ぐ物語をゆっくりと楽しんで頂けましたら幸いです♪



※次回更新は5月25日(月曜日)の0時過ぎになります。どうぞ、よろしくお願いします。

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― 新着の感想 ―
装備を揃えた事で初級クエストに挑戦・・・鉄板ですな。魔法や魔法武具の事も知れましたし、中々良い回でした。
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