立花の無茶
それから、音頭の部屋に屋台と立花が集まり、立花は屋台に話したことを、音頭にも伝えた。
「なるほど、よく分かった」
「今度の日曜日に予定してるんだけど、二人とも大丈夫そう?」
「え!?」
屋台が声を上げる、
「随分急だね、あと五日しかないじゃん」
屋台が驚くのも無理はないが、立花は申し訳なさそうに言う
「うん、急なのは分かってるんだ、でも子供達が言ったことはなるべく早くやってあげたくて」
立花にも急という事は分かっているのだろう、しかしそれでも何とかしてあげたい、こういう無茶は音頭とよく似ている。
「なるほど、じゃあ時間もないから、迅速に行動を起こさなくちゃね」
音頭はやる気満々である。
「でも幼等部の子供達の前だから、ドラムみたいな大きな音はちょっと」
「問題ないよ」
立花の不安に屋台が答える、
「オレはマラカスでも持って、激しくシャカシャカやってるよ!」
「じゃあ僕は、カスタネットかトライアングル、いや、キーボードでもいいかな」
屋台と音頭が自分達の弾こうとしてる楽器を言っている……が
「ねぇ、二人とも、何か私がボーカルみたいな流れになってるけど?」
「「違うの?」」
音頭と屋台の声がハモる、
「いや、音兄ちゃんがボーカルでいいんじゃないかな?、幼等部の子供達もきっとそう思ってるし」
立花が音頭をボーカルに押すが、音頭と屋台はそれを否定する。
「いや、きっとチビッ子達はりっちゃんが歌うことを期待してるよ」
「そうだな、オレもそう思う、立花ちゃんが歌った方が子供達の期待通りになると思うよ」
「そうかなぁ?」
音頭と屋台の考えに疑問を覚える立花である。
「そしてさらに、決めなくてはいけないことがある!」
音頭のニコニコ顔に不安がよぎる立花である。




