アホな悩み
「お~い、二人とも待ってくれ~、僕も一緒に帰る~」
大学部から走って帰ってきたのだろうか、息を切らせながら音頭が近づいてくる。
「はぁ、はぁ、ようやく追い付いた」
「お疲れ様、音頭、それで大学部蓬栄祭の話はどうだったんだ?」
「フゥ~」
息を整えてから音頭は大学部での出来事を話し出す、
「それがね、[バンド演奏したいなら最低四人、人数を揃えてきなさい]って言われちゃった」
「まぁ、当然と言えば当然か、[部活申請は四人から]、まずその人数を集めないとな」
屋台はそう言われると、ある程度予想していたようである。
「それと音頭、立花ちゃんが話があるんだって」
「お、なんだい?、りっちゃん」
屋台が切り出してくれたお陰で、立花は正直助かった。
「じ、実は音兄ちゃんにと屋台君に、頼みたいことが」
「全力で任せてくれ!!」
立花が言い終わる前に音頭は立花の目の前に超速度、いや、瞬間移動か、と思える速さで両手を掴んでいる。
「さあ、りっちゃん、僕は何をすればいい?、やっちゃんと一緒に彼氏のフリでもしてモテモテアピールか?、それとも女装して変わった友達がいるって自慢か?、さあ、さあ、りっちゃん!、大好きなお兄ちゃんに何でも言ってごらんよ!」
ものすごいテンションの高さである。しかし屋台はこうなると解っていたようだった。
「ね、言った通りだったでしょ」
呆気に取られる立花
「ホント、悩んでた私がアホだったわ」




