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次元の壁の優社君  作者: ネコ雲


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3/10

魔王の真央ちゃん


 昨日の出来事から一夜明け、いつも通りの朝が来て、いつも通りに真央ちゃんが呼びにきた。こっちは昨日の真央せいでまだ疲れが取れない。

 

 どういう顔をしたらいいかわからず、とりあえずおはようと挨拶をしておく。真央ちゃんもいつも通り元気に明るく挨拶を返してくれた。

(気まずいと思っているのは僕だけなのか)

 そんな事を思っていると、いつも通り手を繋ごうとしてきたので、咄嗟に避けてしまった。

 悲しい表情を浮かべる真央ちゃん。

「やっぱり昨日の事があるから警戒してる?」

「敵か味方かもわからないし、詳しい事話してくれないと」

 僕も真央ちゃんを避けてしまった事への罪悪感と、裏切られた気がして悲しい気持ちになる。

「じゃあ私の話しを聞いてくれる」

「うん」

 学校もあるので、歩きながら話しを聞く事にした。


 懐かしむような表情を浮かべ真央ちゃんが語りだした。

「私はね、昔こことは別の世界、異世界にいた魔王だったの、だけど日本から召還された勇者に倒されて魂だけの存在になったの、魂だけの存在になった私は、勇者が元の世界の日本に帰ったと知って、彼を追いかけて次元を渡ってきたの」

 そこで一旦真央ちゃんが話しをきったので、思った事を言ってみた。

「魂だけでそんな事できるって凄いね」

「今の話しきいて感想がそれ」

 思いっきり真央ちゃんに突っ込まれた。

「私は凄い魔王だったから魂だけになっても色々できたの」

「ストーカーして日本まで来てどうしたの」

「言い方に棘があるんだけど」

 少し拗ねた口調の真央ちゃんだが、今まで黙ってた真央ちゃんが悪いと言ったら落ち込んだ表情を見せ、また話し始めた。

「日本に来たのはいいけど、次元を超えるのに思ったより時間がかかってたみたいで、勇者はもういなかった、私も魂だけで彷徨い続けるのは無理があるから、この身体がまだあれだった頃に、宿ったの、それで今の私がいる訳」

「フーン、真央ちゃんその勇者の事好きだったんだね」

「何でそうなるのよ」

「そりゃ何年一緒だと思ってるの」

 その言葉を聞き、顔を紅くして小さい声で何かを呟いたが社は気付いてないようだ。


「そんな魔王様が今は何しているの?」

「私は魔王だからこの世界を征服するつもり」

「つもり?」

「そう、だって地球って科学文明が発展しすぎで、流石の私も今のままじゃ勝てないから、異世界の魔王倒して手下にしている所なの」

 さらっととんでもない事を言ってのける魔王の真央ちゃん。

「私が地球を征服したら、社を私の側においてあげるね、それとも今から手下になる?」

 またまたさらっととんでもない事を言う魔王の真央ちゃん。

「結構です。地球を征服するなら真央ちゃん倒すしかないか」

「私は社と戦いたくないし、それに社私に勝てるの?昨日あっさり私に後ろ取られてたじゃない」

「うん、昨日は驚いて不覚をとったけど、もう負けないよ」

「じゃあ今日の夜勝負しよっか」

「そうしよっか」


 話しがついた所で、真央ちゃんが手を繋いでこようとするが、その手を払い除ける。

「もう敵同士だから手を繋いだりしないよ」

 真央ちゃんの事は良く知っている、こうすれば精神的ダメージを受ける事を。

 隣を見ると案の定ガーンとショックを受けた真央ちゃんがいた。


 大した話しもせず学校についた、僕と真央ちゃんは周りから心配された。

「どうしたの二人とも喧嘩したの」

「痴話喧嘩」

と散々な言われように

「そうだよ真央ちゃんと喧嘩中」

明るく返しておいた。



まだ三話目ですが読んで頂きありがとうございます。

他にも二作品、ファミリアフレンズと描いて読んでと言う作品も投稿しています。良ければそちらもよろしくお願いします。

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