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次元の壁の優社君  作者: ネコ雲


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可哀想な真央ちゃん

 

 (流石姉妹だ、天音ちゃんも先輩に似てきている)

 しかし、人質にとったはいいがどうしたものかと考えていると

「お兄ちゃん、よそ見してないで私をちゃんと人質にしてよ」

 ちゃんと人質とはなんだと思ったが、もう一度脇に手をあて構えた。

「何してるのよ天音は」

 先輩も呆れて天を仰いでいる。


 戦う雰囲気ではなくなってきたので、帰る事にしよう。

「天音ちゃんもう帰ろうか、これ以上こちょこちょされたくないでしょ」

「うん、されたくないから帰る」

「そういう事で帰りますね」

「ちょっと待って真央はどうするの」

 その言葉は無視をして手を振って、心象世界から出て行った。


「真央ちゃん置いてきて良かったの?」

「先輩も俺がいなくなれば真央を解放するでしょ」

「そっかお姉ちゃんならそうするか」


 魔王先輩が、真央に憐れみの視線を向け

「貴女可愛いそうね」

と言われているが、真央は置いていかれたショックで目が点になっている。

 社の読み通り、魔王先輩は真央の氷を溶かし解放してあげた。

「もう帰っていいわよ」

「次は負けないから」

 悔しそうな表情で心象世界を後にした真央だった。


 後ろから真央の声が聞こえる。

「待ちなさ~い社!」

 どうやら無事解放され元気にお怒りのようだ。

「やっぱり無事だったか」

真央に笑顔で視線を向けるが、真央の顔は鬼になっている。

「置いていくなんて、酷いじゃない」

 そんな真央をなだめる様に頭を撫でながら

「僕がいなくなったら真央を解放すると思ってな」 

 真央が上目遣いでプクッと膨れながらこちらを睨んでくる。

「あのままじゃ、先輩を倒してからじゃないと真央を救えなかったし」

 真央も社が先輩と戦いたくないのはわかっているので、それ以上何も言わずに腕を絡めて手を繋いできた。

「お兄ちゃん私も」

 そう言って天音ちゃんまで真央と同じように腕を絡めて手をつないできた。


「天音ちゃんと先輩は魔王なのに何でこっちに住んでるの」

「詳しい事はお姉ちゃんに聞いて」

 聞きたい事は沢山あるが、先輩と話さなければ行けないのかと思い気が重くなりながら家に帰りついた。





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