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告白の旅へと出かけよう~親友に転移させられた俺は努力を重ねて彼女の下へ舞い戻る~  作者: 池春 藤斗


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8/19

8:授業3

クリックしていただきありがとうございます。

「兄ちゃん、兄ちゃん! 見てて! いでよ、『ウォーターボール』」


男の子が声を出すとともに右手のひらから水球が現れる。


「どうだ兄ちゃん! すごいだろう!」

「ああ、そうだな」


男の子が自慢げにしているので、頭をなでてやると、ニシシと笑っている。

男の子のほかにも別の男の子や女の子が様々な属性の魔法を発現させている。

今日で転移してきた日から2週間が経った。

この2週間でこの世界の一般常識や魔法について学んだ。

魔法については女神と国、属性の関係について学んだ次の日から教えてもらったのだが、一向に成果がでない。

そのため、子供たちが魔法を発現させている中で俺だけ魔法を発現させることができずにいた。

魔法を発現させるには魔力が必要で、その魔力はへそのあたりを中心に意識を向けると熱を帯びるような感じを味わう。

この感覚があれば魔法の才能があり、魔法を行使することができるということ。

俺にもその感覚はあった。

だがなぜか魔法を使うことができないのだ。

魔法を使えるシスターたちに訊ねてみたりして問題を解消しようとしても原因は分からずじまい。

もしかしたらユニークスキルの『ツリーシステム』の影響で使えないのかもしれないと思い、ポイントを消費してスキルを手に入れようとするも割り振れるポイントはなく、何もできず。

そのため魔法の授業の間はひたすら魔力操作の練習をしている。

へそあたりにある熱を右手、左手、右足、左足っていうような順で移動させていく。

それは男の子と視線を合わせ、頭をなでている今もだ。


「兄ちゃん、今日も魔力操作ってやつをやってるのか?」

「そうだよ」

「それって意味があるのか?」

「どうなんだろうね。わからないな。まだ魔法を使うことができないから、できることからやっていかないとな」

「兄ちゃんって偉いな」


魔法を使えないことに憐れみを感じたのだろうか。

男の子がそう言うと俺の頭をなでてくる。

人に気を使えるなんていい子だ。

この子のためにも魔法を使えるようになりたいが、現状ではどうすることもできない。

現状を打破するためにはやはり、


「レベルを上げるしかないか」

「兄ちゃん、レベルがどうしたんだ?」

「ん? ああ、気にしなくていいよ。独り言が出ただけだから」


ついつぶやいてしまっていたようだ。

授業も終わったことだし、シスターに訊きたいことを訊きに行く。


「シスター、すみません。少しよろしいでしょうか?」

「はい、なんでしょう?」

「水の神殿では魔法以外に剣や槍などの扱いって教えてもらえるのでしょうか?」

「神殿騎士の方、もしくは、その指南役の方なら教えてくださると思いますよ。あいにく私たち修道女は剣や槍などを扱ったことが無いので教えることはできませんが……それよりも剣を持てますか?」


剣を持てますかってどういうことだ?

どこからどう見ても成人男性の体つきをしているのだからもてないっていう発想は出てくるはずがないのだが……

まさか、誰かにあの話を聞かれていたのか!?


「持てますかって言い間違いにもほどがありますって、シスター。どこからどう見ても持てないわけがないじゃないですか」

「そうですね、私としたことが。フフフ、その言い間違えは失礼でしたね」

「ほんとそうですよ。じゃあ神殿騎士の方に当たってみます。ありがとうございました」

「いえいえ、どうしたしまして。フフフ」


シスターの許から離れていく。

俺の直感だが、俺の力などが幼稚園児レベルまで下がっていることがバレている可能性が高い。

何とかしようと時間帯や場所には気を付けてランニングや筋トレなどに励んでいたが、ここでバレたのか?

それとも、みっちーと話をしていた時、俺たち以外に誰かいたのか?

まさか、みっちーが広めた?

いや最後のはないな。

みっちーはそんなことをするがない。

出会いは高校からだったが、一番気が合い、野球部以外の人間では一番長く一緒にいた。

だからみっちーがそんなことをするはずはないと知っている。

なら一つ目か二つ目のどちらかだが、おそらく二つ目かな。

あの場に誰かいたんだ。

そこから漏れた、そう違いない。

俺はそう結論付けた。

神殿騎士の方にも漏れ伝わっていることを覚悟しながら、剣や槍などを教えてくれる方を探し回ったが、忙しいやらなんやで誰一人捕まえることはできなかった。


「篠様、お待ちください」


神殿内に貸し与えられた部屋に帰っている途中、初めて見るシスターに呼び止められる。


「なんでしょう?」

「お手紙が届いておりますのでお渡しに参りました」

「これはどうも。ありがとうございます」


手紙を受け取り自室へと戻る。

手紙はみっちーからだった。

封蝋をはがし、中身を確認する。


『ゆっきーへ

 元気にしておりますかな? わいは元気ですぞ。手紙を送ったのは

 1か月後に3年1組のみんなで集まろうという話になったからです

 ぞ。ゆっきーがこちらに来たことで全員一度集まり決起集会をとの

 ことですぞ。場所は太陽の国ソルソレイユの太陽の神殿ですぞ。わ

 いは現地から直接向かうのでゆっきーには申しわけないのですが独

 りで向かってほしいのですぞ。支度金は神父さんたちに言えば提供

 してもらえるので対応お願いするのですぞ

                  ゆっきーの親友みっちーより』


手紙の内容に俺は戸惑うのであった。


最後まで読んでくださりありがとうございました!

もしかしたら明日は投稿できないかもしれないです。


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