3:スキル取得
クリックしていただきありがとうございます。
目を開けると再び真っ白な空間。
だが、先程いたところとは違い、目の前には巨大な石板があった。
「スキル取得の間へようこそ。ここでスキルを選んでいただきます。スキル取得には持ち点100点以内に限ります。選べるのは文字に色がついてるものになり、色ごとに消費点数が変わります」
どこかの回転寿司チェーンの皿制度かよ!
思わず心の内でツッコんでしまう。
「制限時間は10分。直感も含めよりよいスキルを手に入れ、魔王討伐に活かしてください。またこれは自動音声のため質問等を受け付けることはできません。ご了承ください」
「いやいや、そこは神様とかが相談に乗ってくれるとかじゃないの!? まさかのほったらかし!?」
誰も聞いてないのに声を出してツッコんでしまった。
こうしてる間にも時間が無くなる。
何があって何がないのか確認しなければ。
それに俺のスキルがどういうものなのかも確認しないと。
「ステータスオープン」
先ほどまで見ていた画面が目の前に広がる。
なんとなくスキル名に触れると、説明欄が現れた。
二刀流(雑魚)
剣に魔法どちらにも適性があるよ。目指せ異世界の二刀流! 目指せ異世界の大谷〇平! ただ雑魚みたいだから適正無しと同義かなー
ツリーシステム
取得したポイントを利用して職業やスキルを取得できるよ! これで強くなれるみたいだから頑張ってポイント集めよう! あ、でも表示されないステータスがほかのクラスメイト達と比べて半分以下になってるみたい。気を付けてね!
〇〇〇〇〇〇〇
なにこれ私知らない! ユニークスキルだから多分すごいものなんだろうけど私でも何かわからない! なんで伏せられてるのかも意味が分からない! むかつく! そんなわけだから頑張って探ってみて!
なにこの説明。
誰が作ってるの?
こういうのってもっと説明くさいものじゃないの?
例えば、剣と魔法に才能があり、大成する可能性を秘めているとか。
それに説明に『知らない』とか『むかつく』なんて文言入ってるの初めて見た。
これ説明じゃなくて感想とかだよね。
二刀流ってスキル無しと同じってこと!?
ある意味ないじゃん!
あと表示されないステータスがクラスメイト達の半分以下って、俺小学生にでもなるの?
最後にスキルが分からないって何?
それに探せ?
ものすごく不安なんだけど。
「まさか職業も同じかんじか?」
職業も触れると説明が出てくる。
見習い魔法剣士?
魔法剣士は魔法も剣も使える優秀な職業。良い職業だねって言いたいけど見習いだしな~。あまり期待できないかも。多分二刀流のスキルでこの職業になったのかな? それに『?』って何だろう。そもそも魔法剣士ですらないのかも。
ツッコみどころ満載の説明欄は置いておいて石板を確認する。
時間は有限なのだ。
「当然のことながら、四元素魔法や神速などのスキルはないと。反対に村人なりきりセット、サバイバルキットなんていう変わり種は残っていると。それにしても選ばれていないのがまだまだあるな。これもしかしたら全部確認する時間すらないほどあったりするのかも」
やはり当然のことながらみんなはわかりやすいものを中心に取得してると。
そらそうだよな。
俺もそうする。
だがよくよく考えれば、俺は最下位は結構運があるのかもしれない。
なにせ、誰が取得したかはわからないが、スキルが取得された痕跡をある程度見ることができるのだから。
いやいやこんなこと考えてる場合じゃない。
残り時間半分を切っちゃったよ。
早く絞り込まないと。
そうこうして考えた結果、『ポイント取得数増加』、『熟練度成長率増加』、『複利』、『2倍レバレッジ』にした。
スキルの内容はこんな感じだ。
ポイント取得数増加
ツリーシステムに使えるポイントの取得数が増えるよ。強大な敵になるほど取得できるポイントが増えるみたい! ジャイアントキリング目指して頑張ろう! でも命は大切にね!
熟練度成長率増加
職業やスキルの熟練度が上がりやすくなるよ。ナイスチョイスだね!
複利
レベルや熟練度の数字が上がれば上がるほど複利の影響で成長しやすくなるよ。まさに大器晩成! けど小学生レベルの体力しかないのにすぐに強くなるスキルじゃなくてよかったのかな?
2倍レバレッジ
例えばレベルの経験値が100もらえる魔物を倒した場合、2倍の200もらえるよ。ただ、失敗した場合、もらえる200がもらえないだけでなく200差し引かれるよ。だから場合によってはレベルが下がっちゃうなんてことも。まさにハイリスクハイリターン。よくこんなの選んだね。小学生なのに。心配しちゃうよ。けどレベルが下がる場面も見てみたいなー。
相変わらずの説明だ。
これは標準なのだろうか。
それともこれは俺だけなのだろうか。
全く分からない。
ツッコみを入れるとしたら、俺、小学生になるの!?
説明が初めはクラスメイト達の半分。
次に小学生レベル。
最後に小学生。
これって能力どころか体格まで小学生になるってことなのか!?
これでどうやって魔王を倒せと!?
まあ不安は多々あるが、これで俺のスキル取得は終わった。
次はスアースのどこかへの転移だろう。
俺はオタクだ。
この展開には不安もあるがワクワクもする。
なにせ漫画や小説の登場人物のような世界に飛び込めるのだ。
それと同時に心配事もある。
俺は日本に帰れるのだろうか。
日本には大切な家族もいるし、プロを目指して野球に取り組んだ結果、推薦で大学でも野球をやれることになっていたのだ。
順風満帆とは言えなくてもより良い人生を歩めていたのだ。
「母さんに朝飯美味かったって言っておけばよかったな」
再び足元が光だし、その光に俺は飲まれるのであった。
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「ニュースです。本日私立亀山岡高校ので殺人事件と思われる事件が発生しました。現場の教室は大量の血痕が見つかるも誰一人見当たらなかったとのことです。3年1組の方の情報があれば警察までご連絡ください」
そんな内容のニュースが日本では流れていた。
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