18:天使と熟練度
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「あと100ポイントほど何かに使いたいところだが何かあるかな? 出来れば攻撃系のものがいいんだけどな。……『精霊管理Ⅰ』ってなんだ?」
駄女神のことは放っておいてスキルを再び探し始める。
気になったので触れてみる。
精霊管理Ⅰ
駄女神ではありませんよーだ!
by自然と調和の女神エレメイヤ
こいつふざけてるのか?
本当に駄女神なのか?
それともうざいかまってちゃんなのか?
本当に嫌になってくるんだけど……
一度説明を消し、もう一度展開させる。
精霊管理Ⅰ
契約枠の増加や契約した精霊と意思疎通や使役することができます。熟練度、もしくは、ポイントを消費して上位のものにランクアップさせていけば精霊の合成による強化や進化が行えます。この度はうちの駄女神が迷惑をお掛けし大変申し訳ございませんでした。私たちが精いっぱいお世話させていただきますので、今後もどうぞよろしくお願い致します。
by自然と調和の女神エレメイヤの部下の天使一同
まさかの部下からの謝罪。
それに部下の駄女神呼び。
これは本当に駄女神かもしれないな。
それにしてもこのスキルは掘り出し物かもしれない。
ゆくゆくは大精霊に進化させることも可能かもってことだ。
最上位スキルであろう『精霊管理Ⅳ』が10,000ポイント必要なのも個人的には点数が高い。
夢がある。
「じゃあこの『精霊管理Ⅰ』を取得っと。でステータスの方は」
名前 篠幸村
年齢 18歳
職業 見習い精霊魔法剣士?
レベル 24
ユニークスキル 二刀流(雑魚) ツリーシステム 〇〇〇〇〇〇〇
スキル ポイント取得数倍増 熟練度成長率増加 複利
2倍レバレッジ アスリートの体力 精霊管理Ⅰ
称号 自然と調和の女神エレメイヤの使徒
その他 自然と調和の女神エレメイヤの寵愛
契約精霊数 57/200(風17 土6 水34)
消費可能ポイント 22
「これはいいな。もともとどれだけの精霊と契約できたのかは分からないが、200体まで契約できることが分かったのは大きいぞ。それに属性の内訳まで把握できるのもいい。これでどの属性の精霊魔法が一番威力を発揮するのかが分かりやすくなった。個人的にはなかなかいいぞ」
記憶していないといけなかったのがしっかりと見える化されたことで非常に楽になり、わかりやすくなった。
「さてこれからどうするかだが、あと3日くらい森にこもってレベル上げと精霊との契約、体の慣れに費やすか。早く文化的な食事をとりたいところだがここは我慢だ。それにしても熟練度ってどこで把握するんだ? 見切り発車であの時取得したがもしかして失敗したか?」
「ご安心ください。良いものを取得されてますよ」
独り言に対する返事に戸惑いを隠せない。
あらゆるところを見るも誰も見当たらない。
脳内に直接話しかけられているみたいだ。
「お前は誰だ。姿を見せろ」
マジックバックからナイフを取り出し、戦闘態勢に入る。
「今はできませんがご説明しますので、ステータスを見ていただけませんか?」
訝しみながらも言われるとおりにする。
もちろん警戒は解かないままでだ。
「ステータスオープン」
名前 篠幸村
年齢 18歳
職業 見習い精霊魔法剣士?
レベル 24
ユニークスキル 二刀流(雑魚) ツリーシステム 〇〇〇〇〇〇〇
スキル ポイント取得数倍増 熟練度成長率増加 複利
2倍レバレッジ アスリートの体力 精霊管理Ⅰ
天使召喚Ⅴ
称号 自然と調和の女神エレメイヤの使徒
その他 自然と調和の女神エレメイヤの寵愛
契約精霊数 57/200(風17 土6 水34)
消費可能ポイント 22
「開いたぞ。これを見て何を……なんだこれ『天使召喚Ⅴ』? こんなの取った覚えないのに何であるんだ?」
「申し訳ございませんが、その『天使召喚Ⅴ』を使っていただけませんか?」
「この取得した覚えのないスキルをか?」
「はい、そうです」
「……仕方ない」
言われる通り『天使召喚Ⅴ』を発動させた。
すると目の前の地面に魔法陣が描かれ、強烈に発光しだす。
そして光が収まってくると魔法陣の上に一人の女性が立っていた。
スラっと伸びた手足に、八頭身ほどの綺麗なプロポーション、柳のようなきれいな眉に、翡翠の瞳。
スーツを着させれば敏腕美人秘書のような雰囲気を纏う女性がそこにいた。
「初めまして、篠幸村様。私は自然と調和の女神エレメイヤ様の下で働いております天使のエルバエルと申します。以後よろしくお願いいたします」
「ああ、どうもこちらこそよろしくお願いします」
綺麗な人だ。
100人中100人が振り向きそうなほどの美貌のクールビューティー。
女神や天使はこのような容姿ばっかりなのか?
めっちゃ気になる。
「……って違う! どういうことか説明してくれるんですよね!?」
あまりにも美しい容姿にきれいな所作だったため普通に対応してしまった。
「それはもちろん。私は篠幸村様をお世話するべく降臨しました」
「お世話?」
「はい。先ほどのスキル説明に書かせていただいた通り、あの駄女神では頼りないので精いっぱいお世話させていただくために、神域にて篠幸村様に『天使召喚Ⅴ』を付与させていただきました」
「俺そんなこと頼んでないし、お世話されるつもりないんだけど。あと幸村でいいですよ」
「分かりました、幸村様。私も敬語は不要です。お世話に関しては私たちがしたいのです」
「だからなんで?」
「言わないとだめですか?」
「そ、そそ、そそそんな上目づかいで言ってきても、だ、だめだ!」
クールビューティーから放たれる予想外の一撃。
か、可愛い過ぎる~!
効果は抜群だ!
って違う!
やばい!
可愛い美人の上目づかいはやばすぎる!
ドキドキが収まらねえー!
俺には麗羅という愛する人がいるんだ!
落ち着け俺!
「ほんとうに、言わないと、だめ、ですか?」
こいつ自分の魅力を完璧に引き出してきやがる!
麗羅がいなかったら間違いなく惚れてるよ!
負けるな俺!
屈するな俺!
逃げるな俺!
逃げちゃだめだ!
逃げちゃ。
逃げ。
逃。
「……もういいです」
「ありがとうございます、幸村様」
逃げちゃいました。
けどいいよね。
こんな美人さんにお願いされたらしょうがないよね?
男の子だししょうがないよね?
閑話休題。
「それで熟練度のことだが」
「はい。熟練度についてですが、これは目に見えない隠れステータスになります。スキルを使い込むことで上昇します。そのため熟練度MAXの『初級剣術』と熟練度がそこそこしか上がっていない『中級剣術』だと熟練度MAXの『初級剣術』が勝つことが多々あります。なのでスキルは使い込むことをオススメします。また先ほど隠れステータスと申しましたが、幸村様の場合、ポイントを消費すれば熟練度が見れるようになりますがどうなさいますか?」
見れた方がいいかもしれないが絶対に必要なものではないしな。
「……別に今は見えなくてもいいかな。『精霊管理Ⅰ』の説明を読んだ限り、熟練度をMAXにしたら一段上のスキルに昇格できるということでいいのか?」
「その通りです。熟練度MAXと次の段階のスキルのポイントの10分の1のポイントを消費することで可能になります。例えば、『初級剣術』を熟練度MAXにした場合、次の段階のスキル『中級剣術』のポイントは10ポイントなのでそのうちの10分の1のポイント、つまり1ポイントで『中級剣術』にステップアップすることができます」
なかなか良いかもしれない。熟練度を上げるのに時間はかかるかもしれないが、ポイントを節約できるのは非常にありがたい。
「これってほかのやつも同じなのか?」
「いいえ、違います。これはユニークスキル『ツリーシステム』を持っている幸村様だけの特権です。他の方はステップアップはできません」
さすがユニークスキル。
先生が唯一無二と言っていたのは本当らしい。
これならスキルの取得の仕方が変わってくる。
どれくらいスキルの熟練度が上がるのか確認もしたいからお試しで一つスキルを取得しておこう。
まあ取得するスキルはすでに決まってる。
精霊魔法Ⅰ
精霊の力を少しうまく引き出せます。バンバン使って熟練度を上げましょう。
by自然と調和の女神エレメイヤの部下の天使
こいつで検証だな。
それにしても。
「エルバエル様……」
「エルとお呼びください」
「エルバ……」
「エルとお呼びください」
「……エルはいつまで顕現しているんだ? そろそろ制限時間を迎えてもおかしくないんじゃないか?」
「『天使召喚Ⅴ』は最上位スキル。召喚に制限時間などなく幸村様が亡くなられるまで顕現し続けられます。そのため一生幸村様のお傍に侍り、お世話をさせていただく所存です」
「本気で言ってる?」
「はい。幸村様が亡くなるまで絶対に離れることはありませんので覚悟してくださいね」
押しかけ女房ならぬ押しかけ天使ができた瞬間だった。
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