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第2話ー2 奈落の斧狼:2

 俺は現在、白いステータス画面の光を頼りに、真っ暗闇な世界である奈落流刑地の出口らしき遥か真上への光が見える場所を目指し、探索している。



「ワドラ、少し聞いてもいいか?」



《『はーいー! コトバは、なにが聞きたいのかなー?』》



 ワドラは相変わらず妹の姿で、真っ暗闇な世界の白い灯となっているステータス画面の中だ。



「なぜあの時、死にかけた俺を助けた? タイミング良すぎだろ」



《『あーそれねー、コトバの目で見てるワタシの姿が答えだよ』》



「妹の姿?」



《『そうそうー! ワタシのかつての姿であるコクソウキは、本来あったはずの消えた未来が集まって生まれた存在』》



「ふっ、なんだよ、それ……訳が分からないな」



《『コトバがこの世界に勇者召喚されず、家族にプレゼントを渡したコトバの世界もある』》



「俺が送るはすだった日常か」



《『そうそうー! でもコトバとワタシが探索しながら話しているこの場所は、なにかなー?』》



「奈落流刑地だろ、なぜお前が知っていたんだ?」



《『それはねー! コトバ達は国王の近衛神官達の勇者召喚魔術で召喚されたみたいな? で、コトバはすぐに国王の転移魔術で、この場所に追放された、みたいな?』》



「なんだよ、見てたのかよ」



《『ワタシは見てない。でもコクソウキは見てた』》



「よく分からないが……要は俺の心の中にあった、妹にプレゼントを渡したいという想い、こんな場所で死にたくない想い、その想いをワドラいいや想いを叶えるコクソウキが反応した……という感じか」



《『そうそう! そんな感じー!』》



『ガァァァ! ガァァァ! ――――  ガァァァ!』



(ん? アイツの咆哮……わりと近いな。

 でもそれとは違う音も聞こえたような……。)



「ワードライブラリ、オープン」



《『おっ、コトバ。ワタシが造った魔法からワードライブラリの使い方を学んだなー!』》


「さっきワドラが言っていただろ? 『教えてもらおうなどと考えるな』と、……だからワドラがあの魔法を造った時、俺はその仕組みを考えていた」



 アンデソニックバットとの戦闘の際、ワドラが造った魔法。

 あれはワードドレインをして、ワードライブラリに保存されたワードとワードを組み合わせた、白い光魔法だった。

 ワドラは邪な力を打ち消すから、あの[ヘヴンリークレンジングソニック]を作れた。

 だから今の俺でも、ワードの組み合わせぐらいはできるはず。



【ワードライブラリ 保有ワード一覧】

 ・スキャン ・カース ・ソニック

 ・ヘヴンリークレンジングソニック



(保有しているワードの組み合わせ……スキャンとソニック……これは使える!)



 俺は片手を上に向けて翳した。



「刻想の勇者たる七色言刃が命じる、ソニックスキャン!」



 ソニックスキャン。

 真っ暗闇なこの奈落流刑地で唯一、音の情報収集できる魔法だ。



《「くっ、この斧を持ったアンデット! 何回斬り刻んでも、復活するのはなぜなの?」》



 それは、斧狼ことアンデアクスットウルフと戦っていると考えられる女性の声だった。



(なぜ、こんな場所に?)




 第2話ー2 奈落の斧狼:2 完。


 第2話ー3へつづく!

【七色言刃のワードライブラリ】

 ・スキャン ・ソニック ・カース 

 ・ヘヴンリークレンジングソニック 

 ・ソニックスキャン(新)

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