表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
27/34

27、再会

奮起した私は一味違います。

やる気に満ちており、逆に溢れてしまうのではと思うほどです。


「•••姫様。幼子ではないのですから、バレないように本を立て寝るのはやめて下さい。」


ふへっ?私としか事が、勉強の最中についついほんの数秒目を閉じてしまったようです。


「えぇ、ほんの小一時間ほど目を閉じられてしまったようですよ。」


最近のハンナは何故か黒い物を背負ったような•••例えるならユウタ医師と相対している気分になります。



「ユウタ医師に、会いたいですか?」


その表情をみて、つい聞いてしまいました。


ハンナは目をしぱしぱし、少し考えたのち


「会えるのなら•••会いたいです。

そして、思いっきり張り倒したいです。」


•••ヒクっ!?聞いた瞬間顔が引きつってしまいましたが、あの様な別れ方をしたハンナにしたら致し方ないのかもですね••。

そんな会話をしていると


「•••お話中失礼致します。」


いきなりの声に驚き、声の方を向いたまま固まってしまいました。


いつものように、胡散臭い笑顔を浮かべるも心なしか口元を引きつかせながら、ドアの側に一人の男性が立っていました。


帰還したはずの彼が何故?

幻か??

いやでも声も聞こえたような???


たくさんの疑問を頭に浮かべ目の前の彼、ユウタ医師を見つめました。


ハンナに張り倒される(予定)のユウタ医師はその笑顔のまま、一礼し


「少々思い残しがありまして、今回は逆召喚をさせて頂いたのです。どれほど滞在出来るかは不明で()()三日ほどですが、またこちらでお世話になるご挨拶をさせてもらいに伺いました。」


やはり幻ではなかったようです。


逆召喚とは、その名の通りユウタ医師の意思でこちらの世界へと渡った事を言います。

でも専用の魔法陣がなければ無理です。帰還前に逆召喚の魔法陣を持って行ったと言う事ですかね?

兎も角、今彼はこの世界に居る。

幻でもない会話が出来て触れる事も出来る。




ハンナはーー••


「あなたはいつもいつも、何で私を••私の気持ちをかき乱すのですか!それだから胡散臭いと私や姫様に言われるのです!

色々•••言いたい事あるのに••!」


ユウタ医師の胸元にしがみついて、文句を言いながらも泣いていました。

恋焦がれていた人との思わぬ再会を果たせて良かったですね。

でもハンナ?余計な一言はいらなかったと思うのですよ??


ユウタ医師にやや細めた目で見られ、明後日の方向を見つつ冷や汗を流しました。



衝撃の再会(三日ほどらしい)を果たしたハンナにユウタ医師と話す時間を設け、また勉強を再開しました。


今は気分転換に騎士伝を読んでいます。

思いの外面白く、そして悲しい物語の話に夢中になってしまいました。


異国の商家の娘と敵国の騎士が出会い、お互いに惹かれ合いつつも敵国同士の二人。どうしようもない状況に涙ながらに必ず再会しようと誓い別れた。

その数年後に終戦し再会を果たした時に、彼が見たものは視力を失った娘の姿。

そしてー•••



「姫様!戻ってきて下さーい!」


ハッとして本から目を離しハンナを見ました。

ハンナは目元がやや赤くなっていましたが、ユウタ医師と話が無事出来たようです。


「もう良いのですか?」


「はい。少々考える事があるのですが•••

自分に正直になろうと決めたので••」


はにかんだ笑顔でハンナが言った言葉に、安堵と不安がない混ぜになった思いになりましたが、ハンナの気持ちを優先しようと心に決めました。


閲覧いただき、ありがとうございます。

誤字・脱字等ありましたら都度訂正していきます。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ