22、恋文
ハンナを思いやっていたはずが、自分の黒歴史をまた一つ作ったあの日の出来事は、そっと厳重に鍵を掛けて心の奥底にしまう事に決めました。
そんな決心をしていた時に、医師の方より手紙を預かりました。
宛名はハンナ宛でした。そして差出人はーー
「何故、あの人の手紙が••?それに何故今頃なのでしょう?」
ユウタ医師からのハンナへ宛てた、初めての手紙のようです。
でも確かにユウタ医師が帰還して一週間ほど経っています。
二人して疑問符を頭に浮かせたまま、お互い首を傾げてしまいました。
「取り敢えず、読んでみてはどう?」
「•••そうします。姫様、ここで開けても宜しいですか?一人だと••その•••不安で。」
眉毛を下げ、いつもは勝気なハンナにしては珍しいほど弱々しい姿でした。
「もちろんよ。ハンナも一緒に座りましょう?」
ハンナは隣に腰掛け、ゆっくりと深呼吸してから手紙を開封しました。
そして一緒に覗いた文面に••••
「「ひぃぃぃぃぃいーーー!」」
二人して悲鳴を上げてしまいました。
《ハンナさんへ
姫様も見ているかもしれませんが。
如何お過ごしでしょうか?
奥の歯茎は疼いているでしょうか?
もし疼いているのでしたら、すくすくと親知らずが育っている証拠です。
そちらの医師にも一応は伝授しているのですが、経験はないので栄えある患者第一号となる事でしょう。おめでとうございます。
ハンナさんが先か姫様が先か•••ふふ
ところで、ハンナさんに私のペンを受け取ってもらいたく手紙をしたためました。
同封してあります。
それでは、またいつの日か会える事を願っています。 ユウタ》
何なのでしょう。前半の内容が怖過ぎて、後半の内容が掠れてしまいました••!
ちらっとハンナを見ると•••
ひぃー!ハンナ••目が据わってます!!
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