昼の廊下キャップ野球選手権
高校生活はやっぱ青春を全力で楽しまなきゃ楽しくないっしょ!
キーンコーンカーンコーン
「ふぅ~、ようやく終わった」
4時間目の授業が終わりこれから昼休憩に入る
ーーその時
俺はレイとタイガに言われて廊下に出ていた
「なんだよ、俺飯食いたいんだけど」
「まぁまぁ、いいからちょっとだけ」
「そうですよハル......少しだけです」
「ハルはそこにしゃがんでるだけでいいから」
そういわれ俺は言われたところにしゃがむ
「で、なにしたらいいんだよ」
そうするとレイは俺の右前に立ちほうきを持ち、タイガはしゃがんでいる俺の正面10m離れたくらいのところに立つ
よく見るとタイガの右手にはペットボトルのキャップが握られている
その時右前に立っていたレイが声を出す
「この距離、風向き、キャップの大きさ……全部計算した結果——」
(間)
「狙うは最高速度55kmのインコース高めのストレートだな」
「行くぞ!」
「え?」
俺の脳内は理解が追い付いていなかった
タイガは投球動作に入り、それに合わせレイもタイミングを取る
記念すべき第一球は真ん中からアウトコース低めに曲がるカーブ
俺は反応できずにキャップを後ろにそらしてしまう
「なるほど、一球目は変化球......しかもカーブと来ましたか」
「まさか、俺の読みが外れるとは......」
「ストライク入ったな」
「一球目の変化球がストライクに入ったからおそらく二球目も変化球の可能性が高い」
「ちょ......」
俺はまだ困惑している
そんな俺を気にも留めずタイガは投球動作に入る
ピッチャー第二球振りかぶって投げる
二球目はインコ―ス真ん中からアウトコースに逃げるスライダー
レイは食らいつきほうきをキャップに当てファールボールにする
「やはり、変化ですね」
「でももうおいこんだぞ(ニヤニヤ)」
「大丈夫ですよタイガ、次こそ打ちますから」
俺はあきらめてファールボールになったキャップを取りに行く
「彼の性格的に最後は高めのストレートで振らせにくるはず」
タイガはニヤニヤしながら第三球を投げる投球動作にはいる
第三球はインコース高め少し浮いてボールになる
「やはり、ストレートでしたね」
「今の見逃すかぁ」
ピッチャー追い込んでるぞー!
バッター捉えろー!
気が付けば教室の窓から廊下を除き応援しているクラスメイトや別のクラスからも応援やヤジが飛んでくる
タイガは第四球を投げる投球動作に入る
第四球はど真ん中ストレート
レイは狙っていたかのようにボールをはじき返す
キャップはタイガの頭上を越えて3教室ほど飛ぶ
スタッーー
後ろから愛音が聞こえる
「お前ら......なにしてんだ?」
「先生!一緒にやる?」
「これは計算外」
「これは、あの......」
先生は一番近いしゃがんでいた俺に目を合わせる
俺はすべてを察してあきらめる
「お前ら......」
先生は呆れたように声を出す
ーーその後
俺たち三人は危ないだので説教をその場で受け昼休憩が終わる
「俺、お弁当食べたかったのにぃ......」
「いやぁ、次は抑える!」
「次も私の計算が勝ちますよ」
二人はいまだに盛り上がっている
「次は飯食わせてから誘ってくれ、お前らも腹減るだろ?」
二人は声を合わせ
「え?」
そして続けて
「俺ら、4時間目で早弁してたからおなかすいてないよ?」
「ハルは飯食うのが遅かったな」
「俺は、お前らと違って真面目に授業受けてたんだよぉ!」
「お前ら......そのやる気、授業で出せ」
俺は残り2時間の授業をおなかがすいたまま過ごすことになったのである
今回はペットボトルのキャップをボールに見立てて、全力で野球をする物語を書いてみました。
自分自身野球部ということもあり、書いていてとても楽しく、気づいたらすらすらと書き進めていました。
今回も、笑って楽しんで読んでいただけたら嬉しいです。




